ザトシ「グラーダ。ここはかつて防空壕として
    使用されていた洞窟だ。この奥に俺と正男しか
    知らねぇ場所がある。まぁ「秘密基地」だなんて呼んでいたな。」

ザトシ「そこに正男がいるに違いねぇ。戦いも終わり疲れ果てた正男は
    その秘密基地でのんびり亀でも踏んでいると思うんだ。

ザトシ「…あれ?さっきから俺、一人でしゃべってる?
    おーい…。グラーダ!返事しろって!」

 ザトシは周りを見渡したがグラーダの姿は無かった

ザトシ「…そうか、奴はゴスペノレイガから光の速さで逃げた時から
    俺とはぐれていたんだ…。
    …まぁいいか。見たところ奴もこの洞窟に逃げ込んでいるようだし。
    テキトーにあるいていればいつか会うっしょ。」

-------------------- 洞窟の奥 ---------------------

グラーダ「洞窟に逃げ込んだのはいいけど…。
     完全に迷子になっちゃったよ。ザトシ…、無事かな?
     あのデカイのに八つ裂きにされていたらどうしよう。」

ルノン「…そこにいるのは誰?」

グラーダ「敵!?」

ルノン「…なんだぁ、ただのグラーダなのね。
    あなた、ママとはぐれたの?」
グラーダ「やだなぁ、ママとは失礼な。僕はもう自立してるよ。
     …まぁはぐれたといえばはぐれたんだけど……。」
ルノン「仲間のグラーダと?」
グラーダ「いや、ザトシって人とはぐれたの。ああ、どうしよう…。」

ルノン(ザトシ…!?確かリッドからそんな名前聞いたような…?)
グラーダ「ザトシって強いんだよー!リッドとかいう奴に
     いきなり襲われても勝っちゃったんだよ!」

ルノン(間違いないわ…、ザトシってあのリッドを倒した…。)
    「ねぇ…、そのザトシって人。この洞窟に来るのかな?」
グラーダ「来ると思うよ。だって、ザトシ、僕と次の目的地の話を
     している時にこの洞窟の入り口の方を見てたもの。
     だから僕、この洞窟へ逃げ込んだよ。」

ルノン(この子には悪いけどちょっとした足止めになってもらおうかな?
    ここを抜けたところで正男を発見したとの報告があったし…。
    それに誰一人ここから通すなって、伯爵様から指令も出てるし。)

グラーダ「ねぇねぇ、いっしょにザトシを探そうよ!」

ルノン「…………。」

グラーダ「…どうしたの?」

 ルノンは右手でグラーダの頭をつかんだ

グラーダ「え?頭なでてくれるの?うれしいな。」


ルノン「エンボディ ダークソウル!!」

 グラーダの頭をつかんでいるルノンの右手が紫色に光りはじめた

グラーダ「…ぐぉ…胸が…苦しい…!!!?なんだこれぇ!!
     …ごぁぁああぁ!アッー!アッー!アッー!」

 グラーダは胸の痛みに耐え切れずその場に倒れこんでしまった

ルノン「あなたにはちょっと働いてもらうわ…。
    しっかりとザトシを足止めするんだよ…?」


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BGM:VGMusic
曲名:Welcome to the Machine(エコー・ザ・ドルフィン)