グラーダ「ねぇねぇ、ここら辺に大火山があるんだけど、知ってた?」

ザトシ「大火山だぁ?初耳だな。ん、大火山ってもしかしてアレの事か?」

 ザトシは遠方にある巨大な山を指差した

グラーダ「おお、それだよ。その大火山は有名な観光名所なんだよ。」

ザトシ「観光名所か…!んじゃお前の故郷に行ったら、次はその大火山へ
    行こうぜ!ヴェルモンドぶらり旅はまだまだ続くぜ。」

グラーダ「あ…、入ってもいいけど、何かと面倒だよ。入る前に
     すご~く厳重な荷物チェックをされちゃうからね。
     しかも物の持ち込みは禁止。弁当やカメラもダメらしいよ。」

ザトシ「えぇ!?何でそんな厳重なんだ?弁当やカメラぐらい
    いいじゃねぇか。みんな観光目的なんだし。」

グラーダ「…まぁ、そうなっているのも全てヤチャモの親玉、
     "ヤモチャカミ"のせいなんだけどね…。」

ザトシ「む、ヤモチャカミ?」

グラーダ「"浮岳鳥"とも呼ばれているんだけどね。発達した飛行能力と太い触手が
     特徴の巨大モンスターさ。奴は大火山の火口内に住んでいるんだぁ。
     そこでヴェルモンド国内に被害が及ばないようにずっと噴火を
     止めてくれているんだよ。まぁそこら辺はありがたいんだけどね。」

ザトシ「まるでヴェルモンドの守り神的な存在なんだな。」

グラーダ「でも、そんなありがたい存在であるヤモチャカミも
     怒らすとすごい脅威になるんだよ。怒るとなんと
     大火山を噴火させてしまうんだ。
     そうなるとヴェルモンド国内が溶岩にのまれちゃうよ。」

ザトシ「…すげぇ。」

グラーダ「ヤモチャカミは大火山の噴火を制御できるっていうありがたい
     能力を備えているけど、自由に大火山を噴火させる事ができる
     っていう恐ろしい能力も持ち合わせているんだよ…。」

ザトシ「まぁ"触るな危険"って事か。…いや、ちょっと待て。それと
    厳重な荷物検査をされるとはどう関係があるんだ?」

グラーダ「ふふ、それはね。ヤモチャカミは大火山の火口内に不純物が
     入っただけで怒っちゃうからだよ。火口に小さな紙ボール
     を投げ入れても怒るし、水を流しいれても怒るのさ。

ザトシ「もし、誰かが空き缶を火口に投げ入れたらもう大惨事、
    大噴火でヴェルモンドが溶岩地獄になるってか?」

グラーダ「そういう事さ。だから弁当やカメラも持ち込み禁止。
     火口に投げ入れたら大惨事だからね。」


ザトシ「"浮岳鳥 ヤモチャカミ"か…。ありがたい存在でもあり
    恐ろしい存在でもあるんだな…。」


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