正男「…強いな!やはり悪になっても強さはそのままなのか…。」

ザトシ「…む!?おかしいぞ。いつもだったらこれだけ
    ダメージを与えたら洗脳が解けるはずなのに…。
    正男の洗脳がいっこうに解ける気配がしない…!」

ジョーカー「そもそも洗脳とは、ただ叩いただけ解けるほど
      効力が弱い技ではないのですよ。…今まであなたが
      解いてきたという洗脳と、私の洗脳は全く別物なのです。
      …さて、正男、もういいでしょう。本拠地へ帰りましょう。」

正男「…俺は最低だ。俺の弱さゆえに大事な友を救う事すら
   できないだなんて…。今の悪に染まったお前に
   言っても無駄な事かもしれないが、一応言っておく。
   …いつか、元の正義へと戻してやるからな…。
   もしお前が正義に戻ったら、以前のように一緒にどこか
   冒険でもしようじゃないか…、約束だぜ。」

ザトシ「まぁそれはうれしい約束だな…。いや、その前にさ。
    俺、悪じゃねぇよ。…さてはジョーカー、正男に
    変な事叩き込んだな…?」

ジョーカー「……テレポーテーション!!」

 一瞬にして、正男とジョーカーの姿が消えてしまった

-------------------- その後… ---------------------

ザトシ「逃げられた…。…にしてもやべぇなこれ。正男…
    元に戻せなかったぜ。…どうしよう。」

???「うへ、困ってるようだねー。」

ザトシ「む!?誰だ!?どこにいる!?」

???「…ほら、後ろ向いてよ。背後にいるから…。」

ザトシ「あん?(後ろへ振り向く
    …あ、お前は…?」

ルノン「本当に久しぶりだね。私があなたの敵だった頃
    が懐かしく感じちゃうねー。」

ザトシ「…それよりさ、お前なんて名前なの?」

ルノン「はい?もう名前忘れたの?ルノンだよ。
    名前を忘れるとはなんと失礼な…!」

ザトシ「いや、そういう意味じゃなくて…。
    お前、俺に一度も名前を名乗ってないだろ。
    …ルノンって名前なのか、改めてよろしくな!」

ルノン「…まぁこちらこそよろしくね。…でさぁ、
    見ちゃったよ。正男…、救えなかったね。」

ザトシ「うーむ、そういう訳なんだよな…。なんで
    洗脳が解けなかったのだか…。情けないぜ。
    正男の洗脳を解く方法は無いのだろうか…?」

ルノン「ふふ、その言葉を待っていたよ。…正男、
    救いたいんだよね?じゃあさ、協力してよ。
    こりゃあ都合のいい展開になってきたねー。
    あなたを探していた甲斐があったって感じだね。」

ザトシ「む、俺を探していたのか。…それより、いい展開だと?
    俺が正男の洗脳を解くことが出来なかったのがか?
    しかもなんだ?そんな余裕の無い俺に向かって
    協力してよだと?…お前、俺をからかいに来たのか?」

ルノン「…まぁそう怒らないでよ。"都合のいい展開"というのは、
    あなたに協力を頼みやすくなったなー、という事なの。
    …まず、その頼みの内容を言う前に言っておくけど…、
    あなた一人じゃ正男の洗脳を解く事はできないよ。」

ザトシ「…どういう事だ?」

ルノン「あなたが今まで解いてきたのは洗脳では無くて、
    "ダークソウル化"という状態なの。…DS化とは、
    心に占める闇の割合を極限にまで高めて、
    ただ暴走させるだけの事。強い衝撃を与えれば
    簡単に元に戻ってしまうの。」

ザトシ「…俺が"洗脳を解いた"と思ってしてきた事は
    ただ、"暴走を止めた"だけの事っていう訳か…。」

ルノン「うん。でも、ジョーカーが正男に使った技は
    完全な洗脳なの。相手を正義の心に支配させ、
    自分のしもべとしてしまう完全なる洗脳技…。
    奴を倒さない限り、洗脳は解けないよ。」

ザトシ「じゃあ、ジョーカーと倒せば正男の洗脳が解かれるって訳か…。」

ルノン「確かにその方法でもいけるよ。でも、もっと
    手っ取り早い方法があるよー。
    …正男は今"ジョーカーの洗脳"を受けているんだよね。
    じゃあさ、その上からDS化させればいいだけの事、
    正男を"洗脳状態"から"ただの暴走状態"へと変えるの。
    …ザトシは私がDS化させたグラーダと浩二を元に戻せた
    という事は、その方法で正男も元へ戻るはずだよ。」

ザトシ「グラーダが発狂したのも、浩二がおかしくなったのも
    全部お前が絡んでいたのか!…知らなかったぜ。
    …それよりよ、その方法で確実に正男は元に戻るのか?」

ルノン「確実!これは間違いないよー。」

ザトシ「おお、それなら正男のもとへ向かおうぜ!
    話の流れ的に俺と協力して正男を元に戻すんだろ!?」

ルノン「…うん、元に戻してあげるつもりだけど…。でも、
    絶対条件があるの。これを満たさないとしてあげないよ。
    …"リッドを優先する"、これが絶対条件。正男の洗脳も
    もちろん解いてあげるけど、まずはリッドを救ってからね。」

ザトシ「リッドも、ジョーカーに洗脳されたのか…。
    まぁいいぜ。その条件をのむぜ、正男が元に戻るなら
    なんでもするぜ。」

ルノン「…ふぅ、良かった。…まぁあなたに会いに来たのは、
    リッドの洗脳を解くための協力を求めに来たんだけど…。
    正男も洗脳されているとは予想外…。でもそのおかげで
    あなたにリッド救出の協力を求めやすくなったんだけどね。」

ザトシ「再確認するが…、正男の状態を"ジョーカーの洗脳"から
    "ルノンのDS化"へと上書きさせる事によって、俺の手でも
    正男を元の状態へ戻せるようになるんだな…?
    …で、同じ方法でリッドの洗脳も解けるという事だな?」

ルノン「そういう事!じゃあ決まったなら、さっそくPPP本拠地へ
    向かうよー。場所は悪魔城へ届いたこの脅迫所に記載されているよ。
    …さぁ。リッドを救出しに出発!」

ザトシ「お、そのPPP本拠地とか言うところに正男はいるんだな!?
    …よし、正男を救出しに出発だ!」


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BGM:VGMusic
曲名:DARK NECROBAT STAGE(ロックマンX5)