ザトシ「うーむ、思ったより弱いな。これが科学警察の戦力か…。」
ラックス「んー、幹部の僕をここまで苦しめるとは、君、すごいねー。

 その時、ザトシの後ろあたりの扉が開き、紅髪の少年が部屋に入ってきた


ラックス「んぉー!陣(じん)!いいタイミングに来たねー。
     さぁ、一緒にこの不審者を始末しよう!」

陣「…不審者?ふん、こんな軽装でオフィサル本部に進入か。
  しかもなんだその小さすぎるグラーダは?そんな珍獣
  を飼っている以上、貴様はただ者でない…、俺はそう判断したぞ。」

 陣が話している途中、入り口の自動ドアが開いた。
 また誰かが入ってきたようだ


クリス「あれ?そこのお三人さん、何をやってるの?」
ラックス「んー!さらにナイスタイミング!さっそく三人が揃った!
     クリス、君もこの不審者を追い出すのを手伝ってくれよ。

クリス「…え、不審者?もしかしてザトシの事?…まぁ何を
    勘違いをしたから知らないけど、この子は私が呼んだのよ。
    この子、なかなか強いし、もしかしたらと思ってここまで
    連れて来たって訳なの。」
陣「一般人か…。どうりでこんな軽装備なわけか。」

ザトシ「やれやれ、やっと誤解が解けたぜ。」
グラーダ「ふぅ、一安心だね。」

ラックス「なんだ、違うのか。…んー、すまなかったね、ザトシ君。
     …んー、それはそうとさ、クリス、"もしかしたら"って
     まさかアレの事でわざわざつれてきたのかい?」

クリス「うん、そのまさかよ。さぁ、ザトシ、あなたには
    ある手伝いがあるって言ったわよね?今からそれを
    してもらおうと思うんだけど…、いいかしら?」

ザトシ「おう、いいぜ。どうせ簡単な事だろ。すぐ終わるぜ!」

----------------- そして… -------------------

クリス「この部屋はデータ管理室よ。さぁ、あなたには
    ここでちょっとお手伝いしてもらうわよー。」

ザトシ「ふーむ、ここでか…(部屋を見渡す

 部屋の両端には小型PCがびっしりと並んでいる…。
 そして部屋の中央には謎の円柱型の装置が設置されている

ザトシ「で、俺はここで何をしろと?」
クリス「待って、まずは前置きからね。…我が国でしか
    行われていないある最新の科学技術があるのね。
    それは"トランスミッション"といって、"特殊な
    転送装置を使い、人間を電子機器に中に送り込む"
    っていうすごく特質な技術なんだけどね。」

ザトシ「ちょい待て、"人間を電子機器の中に送り込む"だと?
    そこらへんの意味がちょっと分からないのだが…。」

陣「…ふん、田舎者が。…そもそも全ての電子機器には
  "電脳世界"と呼ばれる巨大な空間が広がっている。
  …トランスミッションとは、人間を電脳世界へと
  転送させるだけの事だ。
  …いわば、"現実世界と電脳世界を結ぶ技術"だな。」

ラックス「んー、今までは電子機器のバグの修正などは
     専用のソフトが必要で、専門家じゃないと
     できないような事だったんだけど…。
     トランスミッションのおかげで、誰もが電脳世界に
     入り、バグ修正が出来るようになったって訳さ。」

ザトシ「うーむ、そういう事か。で、クリスよ、もう前置きは終了か?
    はやく俺のやる手伝いの内容を教えてくれよ!」

クリス「簡単な事よ。あそこに中型パソコンがあるでしょ?
    …実はあれ、バグが発生して起動しなくなっちゃたのよ。
    で、ザトシにあの中型パソコンの電脳へ入ってもらって
    バグを取り除いてきてほしい訳なの。
    …本当は私達が直すべきだったんだけど、電脳の
    中にいるウィルス達がめちゃめちゃ強くてね…。
    私とラックスじゃ全く歯が立たなかったのよ。」

ザトシ「ふーん、そういう事か。面白そうじゃねぇか。
    …電脳世界か。俺の冒険に火がつくぜ。」

クリス「ふふ、それはすばらしい意気込みね。…部屋の
    真ん中にある円柱型の装置があるわよね、それが
    トランスミッションのための転送装置よー。
    そこから中型PCの電脳へアクセスできるわ。
    ぜひ頑張ってきてね。さぁ転送装置に入って!」

ザトシ「ふーむ、これか…(転送装置へ入る

ラックス「準備はOKかい?スイッチを押すよ。(転送装置の電源を入れる

 静かな機械音と共に、ザトシが入った転送装置が回転し始めた


陣(さて、この男がどこまでの実力者なのか見てやるか…。)

--------------- そして、ザトシは… -----------------

ザトシ「…ここが電脳世界か。感覚は現実世界となんら
    変わりはしねぇな。うーむこれこそ大冒険の予感がするぜ!」


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BGM:VGMusic
曲名:バトルフィールド(ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション)