------------------ 電波塔の頂上 -------------------

ザトシ「さぁて、一人ずつ地上まで運んでいくか…。」

???「…やっぱりね。いきなり各電波の強度が下がったんだから、
    これしか考えられないもんね…。」

グラーダ「むむぅ?」
ザトシ「…誰だ?」

 ガチャ…(扉が開く音


ザトシ「後ろから登場か。(扉の方へ振り向く
    …って、おい。またお前と会うとは予想外だぜ。」

シスター「どうも。この様子を見ると…あなたよね?
     アクラ・ゲッソムを倒したのは…?」

ザトシ「…むぅ、いかにもその通りだぜ。こいつが人体に
    悪影響を及ぼす有害電波を強めてるもんだから、
    この俺が討伐隊に変わって成敗してあげたのさ。」
グラーダ「うんうん、これで強まっていた全ての電波が
     正常になったね。まぁテレビ塔や携帯電話の電波とかも
     元に戻っちゃうから、一部迷惑を被る人もいるかもね…。
     …でも!これで怪電波で病院送りにされる人も
     いなくなったし、これで一件落着だ!」

シスター「…あ、その"全ての電波の強度が元に戻った"という事に
     ついてなんだけど…。
     あなたのおかげで究極のウィルス"ドリームウィノレス"
     が活動できるようになったの…。本当に感謝してるよー。

ザトシ「あん?"ドリームウィノレス"?なんだそりゃ?
    しかも俺のおかげ?訳が分からんな。」

シスター「…前にこんな感じの事を言ったよね。
     "悪魔城の放つ妨害電波により私達の計画が邪魔されている"みたいな事を…。
     …実はあなたがアクラ・ゲッソムを倒したおかげで
     今まで強化されていたその妨害電波も元の強度に戻り…、
     私達の計画に差し支えが無いほどまでの弱い電波になったのー。
     …ちなみに"ドリームウィノレス"というのは、その計画に
     必要不可欠なもの。私の祖父が創り上げた究極のウィルスよ…。
     この子は今まで悪魔城の妨害電波のせいで活動不可だったんだけど…、
     その妨害電波が弱まり十分に活動できる様になったって訳なの…。」

ザトシ「ふぅん、計画に必要不可欠なドリームウィノレスが
    活動可能になった今、その計画が実行可能になったって訳か?
    …まぁどんなひどい内容の計画が知らんが、その事について
    俺に感謝の意を述べにきたって訳だな?」

シスター「あら、内容も知らないくせして"ひどい計画"とは失礼ね…。
     …まず、ドリームウィノレスをブレインCP(中間スト7参照)に侵入させる…、
     次に大陸全土の電子機器から洗脳電波を出させ、大陸全土の人間の
     記憶を全て消去させるの…。そしてロボット達を派遣し、
     大陸に住む全ての人間を支配&再教育する…。
     …これは人間を正しい道へと導くすばらしい計画よ。」

グラーダ「…ブレインCPの"大陸全土の電子機器と無線で繋がれている"という
     特性をいかした、なかなか頭の良い計画だけど…、それは無理だよ。
     だってさぁ、ブレインCPってコンセントも無く転送装置も無いから
     電脳世界への侵入は不可能なんでしょ?…だからドリームウィノレスを
     ブレインCP内に侵入させるのは無理だよ、うんうん。」

シスター「"電脳世界への侵入は不可能"だなんて嘘よ…。だって私達、
     ブレインCPへ不正アクセスするルートを創っちゃったし…。
     ……ちょっと無駄話が過ぎちゃったね。私はそろそろ退散するよ…。」

 そう言った後、シスターは電波塔の頂上から飛び降りた

----------------- そして… --------------------

ザトシ「むぅ、なんだか知らんがPPPを放って置くのは危険だな。
    記憶を全消しされて、ロボットに再教育されんのはごめんだぜ。
    …ちょうどここからPPP本拠地が見える。急いで向かって
    奴らの計画を阻止しないとな!」

グラーダ「でも、その前にさぁ、倒れている討伐隊の人々の地上まで
     運ばなければいけないっていう仕事があるよ。見殺しにはできないね。」

ザトシ「やべぇな、まだそれがあったか…!さて、早く運んでやらないとな…!」

???「その必要は無い。俺が全てこいつらを安置まで運んでおこう…。」

ザトシ「…?(声のした方へ振り向く
    …陣!お前、来ていたのか!?」

陣「…うむ、暇つぶしに来てみたが、まさかお前がアクラ・ゲッソムを
  倒すというオチとは思わなかった。…相当な実力者な様だな、お前。
  …ちなみに俺はお前がアクラ・ゲッソムとの戦闘中に来たんだが、
  さすがに出づらくてな、ずっと物陰で待機していたという訳だ…。」

 その時、倒れていたラックスが起き上がった

ラックス「んー、陣も来ていたんだね。…僕もずっと倒れたふりを
     していたんだけどね、陣と同じく起き上がるタイミングが
     つかみづらくてずっと待機していたのさ。
     …んー、ザトシ、話、聞かせてもらったよ。
     んー、ブレインCPに不正アクセスするルートを創られるとか予想外だよ。
     PPPの技術は一般の科学者をはるかに上回っているんだねー。
     …君は今からPPP本拠地へ直行する様だけど。
     んー、陣、どうする?ラインハルやヴェルモンドの国民を非難させるかい?」

陣「いや、する必要ない。逆にパニックが起こり、後の処理が大変になるだろう。
  …ザトシ、俺達はここで倒れている他の討伐隊員を安置まで運んでおく。
  行くんだろ?PPP本拠地に。…アクラ・ゲッソムを倒したその実力、
  PPPの奴らに見せてやれ…!」

ラックス「んー、僕は君を信じているさ。必ずPPPの野望を阻止できる。
     …んー、さすがに記憶全消し&ロボットに再教育されるのは僕も嫌だからね。」

ザトシ「…よし、助かったぜ。討伐隊員の安全はお前達に任せてっと…。
    グラーダ!行くぞ!PPP本拠地へ!」

グラーダ「了解!全速前進だね!!」


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BGM:VGMusic
曲名:Boss Theme 2 (Lucifer, Bio Mother)(シャドウフォース 変身忍者)