ラックス「んー、気絶させた作業員はもう100人を超えてるかもね。
     んー、もうこれくらいでいいかもね、作業員の掃除は。」
グラーダ「まさにふぁいんぷれーだね。ナイスでーす。ご苦労でーす。」

 ひたすら工事の作業員を片付けるラックス。
 ちなみにもう夕方。どうやら彼は朝からずっと
 作業員と戦っていたようだ。


グラーダ「ラックスぅー、どうやらここが工事の本格的な
     作業場らしいね。ほら見てよ、あの建設途中のお城を!」


 ラックスは顔を上げた。…目の前には大きな城が。

 建設途中ながらも立派なお姿、こりゃあVIP専用の城だね。
 …彼はそう思った。



ラックス「んー、この城を建設するのが伯爵家の目的なんだね。
     …さてグラーダ君、さっそく始めようではないか。
     この城に使われているネジなどの接合素材を全て
     外して、この城をボロボロにしちゃおうよ。」

グラーダ「うわぁ、すごいイタズラだね。よしOK。
     まさにナイス作戦!僕の田舎を守るためには
     それくらいしないとね。」

ラックス「んー、ザトシを助けに行くのはこの城を
     ボロボロにし終えてからだね。よし、この
     城を攻略しようか。んー、全速前進の時だね。」

 そしてラックス達は城のゲートをくぐった。


---------- 工事現場のどこか ---------
※同所にいる人物【クエイク・二葉】※


クエイク「…これはどういう事だ?作業員がそこらじゅうで
     倒れてる。…もしかしてラックス達にやられたのか?」

 と、その時。クエイクのもとに近づく緑の影、
 彼女は目を輝かせながら、こう尋ねた。

二葉「ちょいちょい、そこのナイスガイなお兄さん!
   あの向こうに見える建設途中のお城って何!?」


クエイク「…ふむ?(声のする方へ振り向く
     ああ、これはヴェルモンドが伯爵家の
     領土となった証としてのものというか何というか。
     …登山家ってよく登った山に旗立てるよね?
     それと同じ様なものさ。この城は。」

二葉「あの城は、伯爵家の勝利旗って事ですね、はい。
   …あの城、欲しいです!もらっていいですか?」

クエイク「まぁもらうも何も、同じ伯爵家である君も
     この城の保持者の様なもんさ。別に君も
     使用OKなんじゃないのかい?」

二葉「ノーノー、チガイマース。あの城を"伯爵家の"
   ではなくて"私の"にしたいのです。いい?」

クエイク「…いや、君…僕をからかっているのかい?
     そんな事、無理に決まっているじゃないか。」


 クエイクの返答に失望したのか、二葉から目の輝きが消えた。
 そして彼に対し、少し軽蔑ぎみにこう答えた。

二葉「おうおう、ちったぁ許せよ。別にいいじゃねーか。
   どうしても欲しいのにこりゃひでぇな。
   こりゃあ強行に出るしかねぇな、うんうん。」


 そう言った後、二葉は地面に潜りその場から消えた。



クエイク「…風のように去っていったな。やれやれ、
     やっぱり下級幹部にはあんな下品な奴しかいないのか…。」

 クエイクはため息をつき、その場に座り込んだ。


クエイク「ふぅ、疲れた。ここでしばらく休んでおこう。」


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BGM:VGMusic
曲名:CORRIDORS 5&6&15&16(ガーディック外伝)