陣「…到着だ。」
グラーダ「うわぁー、おっきいねー。(建物を見上げる

 水道施設に到着した陣たち。彼らはいま建造物の正面ゲートに立っている様子。
 まさにこれから中に入りましょうと言った場面。


陣「後はこの建物を通して下水道に侵入するだけ、といった所か…。
  …ついでに建物内で悪さをしている奴も逮捕だ…。」
グラーダ「川の水質汚濁の犯人を探そうってわけだね。
     カッコイイ仕事だね。わくわくするよ。」

 陣は顔を上げ、水道施設の門をまっすぐに眺めた。

 と、その時…


 バッシャーン!!

 轟音が響き、門前にものっそい勢いの水が噴き上げた。
 まるで彼らの侵入をはばむ水柱のようです、あっぱれ。

陣「……。(サーベルを取り出し、周りの様子を確認する
グラーダ「おー、ナイスな噴水デスネー。」


 そしてその水柱から一人の男が顔を出し、陣たちに歩み寄ってきた


シャーバ「おう、水道施設の中庭を散歩していたら、偶然に
     おまと遭遇けぇー。…この調子だとザトシもこの
     ヴェルモンドに来ている事は間違いなさそうけぇーな。」

グラーダ「わぁ、上級幹部のシャーバじゃないか。久々だね。」
陣「…ふん、この毒まみれの川が流れる中庭を散歩とは、
  危ないことをする奴だな…。転倒し川に入ってしまい、
  毒に侵され死亡…、という事もありうるのだぞ…。」

シャーバ「おまの話を聞くに、もしかしてここらの水って汚染されてっけぇー?
     これは初耳けぇー…。…まぁどうせ下級幹部の誰かの仕業けぇー。
     そんな大事かますのは下級幹部以外ありえんけぇーな。」

陣(…む。こいつ、川の汚染を知らなかったのか。…つまり、
  こいつが水質汚濁の犯人では無いことは確かだな…。)
グラーダ「ねぇ、僕達さぁ、この水道施設に用があってね。
     早く建物内に侵入したいわけなんだよ。
     …だからさぁ、この邪魔な水柱を止めてくれない?
     この噴き上げる水のせいで入れないんだよ、中に。」

シャーバ「…いや、おまをここで始末しとかんとなと思うて
     こんな妨害水を召喚している訳じゃて。
     頼まれても水とめようとはせんけぇーな。」

陣「…俺たちを始末だと?」

シャーバ「俺はもう分かっちょるけぇーな。おまの様な
     存在は早めに消しといた方があとあと楽けぇー。
     伯爵家の脅威であるザトシに続き、おまも
     奴と同じ存在となりそうで恐いけぇーな。」

陣「ふん、ザトシ程度を脅威と感じているようでは、
  俺に勝利をおさめることなど不可能だぞ…。」

シャーバ「けぇー、年下を相手に本気を出すのはちと嫌だぎゃ、
     ここはひとつかましとかんといかんけぇーな!」

陣「…1分以内にかたを付けるぞ。…覚悟。」

シャーバ「人に従順な水も時には牙を剥くけぇーよ!
     地獄まで流してやるけぇー!勝負!!」


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BGM:VGMusic
曲名:Crash II(ロックマンゼロ2)