シャーバ「…陣!おま、やはり評判どおりの強さけぇーな!
     年下に敗北とは情けない結果けぇー…。
     …ほれ、水柱なおしてやるっけ。これで許せけぇーな。」

 シャーバは噴き出る水柱に手をかざした。
 すると、その勢いの良い噴水の流れはぴたっと止まり、
 水道施設への侵入が可能に。めでたしめでたし。


陣「…ふん、これで水道施設に侵入可能だ…。」
グラーダ「おお、任務開始だね!」

 水柱の消滅を確認した2人は、さっそく水道施設の扉を開け屋内に入った。


シャーバ(…陣、これは伯爵家の脅威となりそうな存在けぇー。
     でもここで彼を始末できない自分が情けのうてしゃあない…。
     んまぁ俺らの様なザコでは相手できないのは当然なのかもけぇーな。)




------------- 水道施設 ロビー -------------
※同所にいる人物【陣・グラーダ】※

グラーダ「…すごいね。まるで海遊館みたいな内装だね。」
陣「それ、社会見学に来た時のような感想だな。…もう少し気を引き締めろ。」


???「ガルル…、赤いもの全て死刑だ…!」

 ドォン!!

 壁を粉砕し、黒く図体のデカイ何かが同室に乱入してきた。


グラーダ「"赤いもの全て死刑"…!?もしかして、ゴスちゃん登場!?」
陣「……。(サーベルを取り出す

 部屋に乱入してきた黒い塊は、目を青く光らせ陣たちを見下ろした。
 そして巨爪を陣たちの方に向け、こう言った。

セリアスボル「…俺の名はセリアスボル。昔、謎の赤い男(←正男のこと)に頭を
       3回踏まれるという苦い経験をもっている。
       …それ以来、ずっと憎んでいる…!」

 しばらく間をおき、彼は口調を少し強めてこう続けた

セリアスボル「赤いもの全てをな!俺は赤いもの全てを滅ぼす!
       この世から赤を消し去ってやる!!」

 そういうと彼は息を荒くし、陣とグラーダに向けて
 強烈な冷凍ビームを照射した。


陣「…こいつ、狂っているな。」

 グラーダを抱え、陣は冷凍ビームを回避。
 冷凍ビームが直撃した後ろの壁は、冷たい音をたてながら
 たちまち凍り付いていった。


グラーダ「陣!こいつヤバイよ!早く奴から逃げようよ!」
陣「…いや、おそらく逃げきることはできない。…武力行使しかない。」

セリアスボル「…赤い怪獣よ!紅髪の少年よ!死ね!!凍り付いてしまえ!!」

 彼は冷凍ビームを乱射し、部屋中の壁をかっちかちに。


陣「…貴様が復讐すべき者はその"謎の赤い男"だろ?
  周りの赤いものに対する八つ当たりはよしてほしいものだな…!」

 陣はそう言いながら、ジャンプをしセリアスボルに接近。
 そしてセリアスボルを鋭い目つきで睨んだ。


陣「この俺が相手だ…!」

セリアスボル「…面白い。」

 冷凍ビーム乱射を止めたセリアスボル。
 自分の背丈をはるかに越える巨獣に立ち向かおうとする陣の態度に、
 セリアスボルは彼に対する何かしらの興味がわいてきた。

セリアスボル「俺に勝負を挑むか…。その選択、"勇気"から湧き出たものか。
       もしくは"恐きを知らぬ愚心"から湧き出たものか…。」

陣「…前置きはいらん、勝負を始めるぞ…。」

セリアスボル「貴様の生首を、同じ赤狩りであるゴスペノレイガに
       見せつけ自慢してやろう!…死ね!!」


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BGM:VGMusic
曲名:エグゼクティヴ・バトル(ロックマンX コマンドミッション)