ギギーグゥ「ギギィ…。ググーガァよ、すまない。
      …こんな赤い奴に圧倒されてるようじゃ、
      大事な弟であるお前を守ることはできないだろうな…。
      …情けない兄で申し訳ない。」

 そう言い残し、大蛇は力なく崖に落ちていった。


ザトシ「なんとか勝利だぜ。ものすごい強敵だった気がするなー。
    …さてさて、残る道は…」

 彼、目の前に広がる下山道をじっくりと見た。

ザトシ「…この山を降り、早くヴェルモンドに向かうか。」


--------------- そして… --------------
※同所にいる人物【ザトシ】※

 国境を跨ぐ山を越え、ザトシはヴェルモンドにたどり着いた。

ザトシ「んまぁ見た感じヴェルモンドだよな、ここ。
    …む?」

 彼の目に、考え事をしている武装兵が映った。


兵士「…うーん、どうしようかなー。」

ザトシ「おうおう、こんな所で何やってんだい?」

兵士「いや、このゲートの先にサモンに支配されている地区が
   あるんだけどね、そこに攻め込むかいなかを悩んでいるのさ。」

ザトシ「まぁ、攻め込んじゃえばいいんじゃないの?
    伯爵家と戦うのが、ヴェルモンド兵士の役目だろ?」

兵士「でもさぁ。サモン、怖いし、恐ろしいし。
   攻め込んで土地奪還しようにも、怖気づいて
   足が前に進まないのさ。
   …よし、もういいや。このヴェルモンドはどうせ
   伯爵家に占領されちゃんだし、放っておいてもいいよね。
   ここはひとまず見て見ぬふりをして、ここから離れよう。」

 悩みが解決し、兵士はその場を去っていった。


ザトシ「おいおい、諦めムードMAXな兵士さんだな。
    …それにしても、サモンによる支配を受けている地か…。
    確かに入るのが怖いよな。
    …うむ、でもなんか面白そうだ。行ってみるか。」

 彼は納得した表情で目の前のゲートをくぐり、サモン支配区に入っていった。


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BGM:VGMusic
曲名:中央省庁区(ブレス オブ ファイアV ドラゴンクォーター)