中間ストーリー


ルノン「…あれ?あなた、私みたいなディフェンス重視の戦法をとる
    相手は少し苦手だったり?
    あなた攻撃のタイミングを慎重に考えすぎて、全然
    私にダメージを与えれていないよ?」

陣(っく、こいつの戦法はルークナムとそっくりで攻撃を見切りやすい
  ガード重視タイプだが……。こいつ、ガード能力が高すぎる…。
  攻撃力に特化していない俺では、かなり長期戦になりそうだ…。)


リッド「ルノン、もうそんくらいにしとこうぜ。
    …まずは事情を聞こうぜ?なんで俺らの後をつけてきたのかよ。」

ルノン「うん、そうだねー。…でさぁ、君さぁ、どうして私達の後を
    つけてたのかな?(体勢を低くし、陣と目を合わす

陣「…子供みたいな扱いをするな。俺は貴様らのゴスペノレイガ
  捜索活動を阻止しに来た。…貴様らの捕獲の目的はもうすでに把握済みだ。」

リッド「あん?ゴスペノレイガの捕獲目的ぃ?…いや、俺らも
    知らされていないんだよなぁ、それが。
    …ただサモンを通して、グランファド様から捜せと言われただけで、
    俺らもサモンもゴスペノレイガ捕獲目的は全く知らないぜ。」

陣(グランファドが首謀者だと?…意外だな。
  過去に自らの手でゴスペノレを封印しときながらも、
  今度は自らの手でゴスペノレを復活させよういうのか…?)
 「…ふん、知らないようだな。…貴様ら、"ゴスペノレ"って知ってるか?
  それはかつてラインハルを国崩壊まで追いつめた恐怖のバグ集合体だ。
  …ちなみに"ゴスペノレイガ"とは"ゴスペノレに不純物を混ぜ込み、
  弱体化させたもの"…。いわばその恐怖のバグ集合体"ゴスペノレ"を
  封印したものが"ゴスペノレイガ"と言える訳だ。

  …もう前置きは終了。グランファドの狙いは"ゴスペノレ復活"だ…。
  ゴスペノレイガを捕獲し、奴に含まれる不純物を取り除き、
  国を崩壊まで追いやったあの"ゴスペノレ"を復活させようという訳だ…。
  …目的はそれ以外考えられんな。」


リッド「おいおい、俺達そんなおっかねぇ事に加担していたっていう事か?
    …もしそれが目的なら、俺達は迷わずゴスペノレイガ捜索活動をやめるぜ。」

ルノン「私もそんな事に付き合いたくないし、リッドと同じ意見だねー。
    …でも一応"捜索しているふり"だけはするけど、それでもいいかな?
    さすがに完全にサボっていると怒られちゃうし…。」

陣「それでも十分だ。…よし、一応"捜査能力を無くさせる"という事を達成したな…。
  …もうここには用は無いな。よし、今頃ザトシもクエイクとシャーバの
  悪魔砦で、この任務を達成している事だろう…。」


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 陣が視点の物語はここで終了、ここからはザトシ視点になります。

 ちなみに、『 陣が悪魔砦に向かい、リッドとルノンと戦う 』と、
 『 ザトシが悪魔砦に向かい、クエイクとシャーバと戦う 』という
 二つの出来事は、ほぼ同時に進行しているものだと考えてください。

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-------------- ラインハル西部 岩山 -------------
※同所にいる人物【ラックス・クリス・その他の捜索隊員】※

ラックス「…んー、陣の連絡によると伯爵家はゴスペノレイガを
     捜索をしてるようだね。
     んー、で、僕達は伯爵家より先にゴスペノレイガを
     捕獲して、ゴスペノレ復活を阻止しなければならない訳だよ。」

捜索隊員A「ここらへんの岩石地帯というと結構限られてくるので、
      ゴスペノレイガ、すぐに見つかるでしょうね。」

捜索隊員B「こんな大人数で捜すんですから、すぐに見つかりますよ。」

クリス「えーっと、確か陣とザトシは"伯爵家の捜索部隊を始末する役目"
    だったわよね?」


???「そしてこの俺は"オフィサルの捜索部隊を始末する役目"だ…。」

ラックス「…!?んー、どっかから声がするよ。…んー、しかも
     僕達オフィサルの捜索部隊を始末する役目だって!?」

捜索隊員A「あ!おそらく声の主はあそこにいる骨の鎧を着た男ですよ!
      上を見てください!ひときわ隆起した岩盤の頂点に
      一人の男が立っているじゃないですか!?あの人ですよ!」

クリス「…あ、本当だ。(見上げる
    あの人、伯爵家幹部のサモンよね…?」

サモン「ふん、もう見つかったか。…さて、仕事を始めるか。
    …避けれるか?エアバースト!!(ラックス達の方へ手のひらを向ける

 サモンは手を紫に光らせ、ラックス達へ向けて魔弾を連射した


サモン「雨のように降り注ぐこの無限の魔弾を避けれるか…?(見下げる

 魔弾の雨が、ラックス達に近づいてくる…

ラックス「…んー、下手に動くと魔弾にあたってしまう!
     ここはあえて動かない方が身のためだね!(目をつぶる

クリス「…これは避けられないわ。もうダメかも…(目をつぶる



 ドシュウ!

 キレの早い快音が地面に響き渡った。どうやら、サモンの放った魔弾が
 いっせいに捜索隊員や周りの岩に着弾したようだ…




サモン「…もう目を開けていいぞ、…ラックス、クリス。」


ラックス「…んー?僕、運よく降り注ぐ魔弾に当たらなかったのかな…?(目を開ける

クリス「あれ?私も死んでいないわ…。魔弾に直撃して死亡かと思ったのに…(目を開ける


サモン「俺があえて貴様ら2人に当たらないように魔弾の軌道を調節したのだ…。
    …だが見てみろ、周りを。…さっきまで出陣前の雑談をしていた
    捜索隊員どもが全員倒れているだろう。…俺の放った魔弾に
    全員クリーンヒットしたという訳だな…。」

ラックス「…んー、なんてひどい光景だろう…(周りを見渡す
     数秒前は生きていた数千人の捜索隊員達が、今はもう
     倒れ、動かなくなっているなんて…!(サモンを睨む

サモン「安心しろ…。俺がさっき放った魔弾は"着弾した相手を
    10日間、眠りにつかせる"という特殊なもの…。
    当たっても決して死ぬものではないという事だ…。
    …俺は決して無用な殺生などしない。
    そもそも人を殺す程の勇気がある男ではないのでな…。」

クリス「ふぅ、良かった…。皆、ただ眠りについているだけなのね。
    でも10日間も眠り続けちゃう訳?…すごいわね。」

ラックス「…んー、それは良かったけど…。全ての隊員が活動不能になり、
     捜索活動が出来なくなってしまったね…。
     んー、後はザトシと陣に任せようか。」




サモン「…よし、これでも"オフィサルの捜索部隊を活動不可にする"という
    任務は無事達成だ…。もうここには様は無いな…(紫煙になって消える

BGM:VGMusic
曲名:Zoo(Eek! The Cat)