中間ストーリー


---------------- 悪魔砦 実験準備室 -----------------
※同所にいる人物【ザトシ・グラーダ・グランファド】※

グランファド「実に良い腕前じゃ。君ならできそうだ。
       さて、進むがよい。奴はまだ完全に眠りから
       覚めていない。今のうちじゃ、ゴスペノレを
       倒してくれぬか…?」

ザトシ「…あい?どういう事だ?お前の野望ってよぉ、
    ゴスペノレ復活なんだろ?
    なのにどうしてゴスペノレを倒してほしいんだ?」

グランファド「うむ、わしが幹部に出したゴスペノレイガ捕獲命令は
       ゴスペノレ復活を実現するためのもの、と言いたいんじゃな?
       …んまぁそう思われても仕方ない事かもな。
       若者よ。わしの本当の目的はこれじゃ(ふところを探る

 グランファドは、着衣のふところから青いペンダントを取り出した


グランファド「どうじゃ、シンプルなデザインじゃがそれが
       また良い(その青いペンダントをザトシ達に見せる

グラーダ「ねぇ、このペンダントが"ゴスペノレイガ捕獲の目的"?」


グランファド「そもそもこのペンダントは親の形見じゃ。
       …わしがゴスペノレの体内に不純物を混ぜ、
       見事ゴスペノレ封印を達成した頃…、まぁ二十歳
       くらいの時じゃろうか。その頃の話じゃ。
       ゴスペノレ体内に不純物を混入させる作業の時、
       わしは手違いで親の形見であるこのペンダントを
       ゴスペノレの体内に入れてしまったんじゃ。
       …んまぁその時のわしは親を嫌っていたもんで
       慌てて取り出そうともしなかった。

       …じゃが、両親を無くしたこの年になって
       むしょうにその親の形見であるペンダントを
       取り戻したくなっての…。
       そして、それを実行するために奴の捕獲命令を
       出したわけじゃ…。」


ザトシ「へぇー、ゴスペノレイガ捕獲命令の目的は
    その親の形見を奴の体内から取り出すためだったのか。
    …で、ゴスちゃんの体内から不純物を取り除いた結果、
    ゴスペノレが復活してしまった訳だな。」

グラーダ「で、その復活したゴスペノレをどうする事もできず、
     ザトシにゴスペノレ討伐を頼んだって訳だね。」


グランファド「そこの赤い奴、まさにその通りじゃよ…。
       最初のうちは、ゴスペノレが復活しても奴に
       不純物を混ぜれば再びゴスペノレイガに戻る、
       と考えていたのじゃが、そうはいかんかった。
       何回も奴の体内に不純物を取り込ませたのじゃが、
       全く弱体化しないのじゃ。これは予想外。
       …と、いう訳で若者よ、頼む。わしのせいで
       再びゴスペノレの被害が出るのは御免じゃ。
       わしの代わりに、ゴスペノレを倒してくれ…。」

ザトシ「おいおい、自分で復活させておいて
    手におえないから俺にバトンを渡すってか?
    んまぁいいぜ。…倒してやっよ。
    あ、でもさ。もしゴスペノレを倒したら
    ゴスちゃんはもう二度といなくなるって事だよな?」

グランファド「…そこらへんは考えておる。
       ゴスペノレが消えても、ゴスペノレイガは消えん。
       …さて、進むがよい。この扉を抜けると実験室じゃ。
       ゴスペノレが待っておるぞ…。」

ザトシ「…OK。よし、行くぜ。グラーダもついて来るか?」

グラーダ「もちろん!」


 そしてザトシ達は、ゴスペノレの待つ実験室へと進んだ。



--------------- 悪魔砦 裏口ロビー -----------------
※同所にいる人物【陣・サモン】※


陣「…強い。全く勝てる気がしない…!」

サモン「ふむ、貴様は強者だ。だがしかし、戦闘相手の
    得意不得意の差が大きいようだ。
    …貴様は攻撃が慎重すぎる。ダメージを
    おいたくないのは分かるが、さすがにそこまで
    慎重な攻めだと、まるでチキン戦法に見えてくる。
    …後これは俺の勘だが、貴様、ルノンのような
    防御能力が高い奴の相手は苦手だろう。
    もうすこし攻めを積極的にするべきだぞ…。」

陣(この男、たった一回の戦闘で俺の戦法の全てを
  知ったというのか…。サモン、やはりこいつは
  ただ者では無いな…。)


サモン「…ふん、戦闘はこれくらいにしておこう。
    この勝負、明らかに貴様の劣勢…。
    俺は年下の少年をいじめる様な趣味なんて
    無いんでな。これで勘弁してやる…。」

陣「またもや俺は伯爵家幹部に負けたのか…。
  ルノンに続き今度はサモンに敗北か…。
  俺は自分の力を過信しすぎていたのかもしれんな。」

 陣は剣を鞘におさめた。


陣「敗者は去るのみ。…ザトシ、後はまかせたぞ。(振り返り、出口の方へ歩き出す


サモン「…ふん、良い暇つぶしだったぞ。」


------------ 悪魔砦 実験倉庫 ---------------
※同所にいる人物【シスター・ジョーカー】※

シスター「…これがゴスペノレイガの体に含まれていた
     不純物ね。…ジョーカー、運んでおいて。」

ジョーカー「了解しました。…テレポーテーション!」

 ゴスペノレ復活の際にでたガラクタの塊が一瞬にして消えた。
 どうやらジョーカーの技によってどこかへ強制送還された様だ。


シスター「ご苦労様。ふふ、これで揃うものがそろったね…。
     …さぁ、帰りましょ。」

ジョーカー「シスター様、私はこれからちょっとした用事が
      ありますので、先にお帰りください。
      私は悪魔城にてある作業をしなければいけないので…。」

シスター「そう?んじゃ先に帰っとくね…。」


ジョーカー(さて、後は悪魔城兵士を全員洗脳し、
      ヴェルモンドへ出陣させるだけです…。
      …下級幹部に伝えなければなりませんね。
      "ヴェルモンド内乱の始まりだ"と…。)

BGM:VGMusic
曲名:別館-”静かな狂気”(悪魔城ドラキュラ黙示録)