中間ストーリー


アニキ「がはは!…実に良い拳だ!
    これは最高の準備運動になったわいの!
    …さて、街へ出て暴れてこようか!!」

 そしてアニキは部屋端の大窓を割り、そこから飛び降りた


ザトシ「そぉい!ちょっと待てって!…くそぉ、また
    逃げられちまったぜ。」


正男「ザトシー、入るぞぅ。武器庫へ。
   浩二が中で待ってるぞー。(武器庫の扉に手をかける

ザトシ「あ、そういやここ武器庫の真ん前だったんだな。
    すっかり忘れてたぜ。…ではそっそく、入ろうぜ。」

正男「オールOK(武器庫の扉を開ける


 ザトシと正男は、おそるおそる武器庫に入っていった


---------- 兵士倉庫3階 武器庫 ---------- ※同所にいる人物【ザトシ・正男・浩二・リッド・ルノン】※

ザトシ「んへぇ、ここ最近使われていないっぽい感じだな…。」

 十数個の縦長の木箱が無造作に置かれている…。
 部屋内の6本ある蛍光灯も、そのうちの2本しか点いていなくて
 何か暗くじめじめした雰囲気をかもし出している様だ…。


正男「うっわぁ、これはひどぉい。(部屋内を見渡す
   …んぉ!ザトシ!浩二発見だぜ!
   あれ?しかも…伯爵家のリッドとルノンまで
   部屋内にいるぞ?こりゃどうなってんだ?」


浩二「…あ(ザトシ達の存在に気づく
   ザトシぃ!兄さーん!来てくれたんだね。」

リッド「ザトシ!やはりお前もこのヴェルモンドに
    来ていたんだな!…へへ!まぁお前は伯爵家の
    活動する先々に毎回現れるもんな。もはやご恒例だな!」
ルノン「どうもー。久しぶりだねー。」


ザトシ「…リッド、ルノン。なんでお前達がここにいるんだ?」

リッド「調査に来たって訳だぜ!んまぁお前は知らないと
    思うがよ。悪魔城兵士が戦地に出陣するのは、
    絶対にルノンからの出陣命令が出た時のみなんだよな。
    …んでも、このヴェルモンドを攻め込んでいる兵士達、
    実はルノンの命令無しに勝手に出陣しちゃってる訳よ。
    …これはおかしい、という訳でこうして現地へと
    調査しに来てるという感じだぜ。」

ルノン「…今回の騒動、絶対に裏で兵士達を扇動した者が
    いるはず…。まぁその扇動した者が誰だかもう
    分かっちゃったんだけどねー。」

正男「"兵士達を扇動した者"?…なぁザトシ、たぶん
   それってビガブラザって男だよな?
   確かアニキが"ビガブラザが首謀者"って言ってたよな?」

浩二(話について行けない…。僕、完全に空気だよ…。)

リッド「そうそう、そいつだ。ジュニア様の兄、ビガブラザ!
    扉ごしにアニキとザトシの会話を盗み聞きしていた
    からな、俺もその事を知ってるぜ。」

ルノン「うん、私もあなた達の武器庫前の会話を盗み聞き
    していて、兵士を扇動した者はビガブラザって分かったの。
    …どうやら彼が悪魔城兵士を洗脳したからこんな
    騒動が起こってるみたいだね。
    …でもこの"洗脳"というワードを聞いて一安心。
    実はこの騒動、簡単な解決策があるのよー。」

ザトシ「解決策?それさえすればこのヴェルモンドの
    お忙しい状況を解決できるって訳か?」

リッド「おう、ルノンが言うにはある一つの事をするだけで
    悪魔城兵士の暴走がぴたっと止まるらしいんよ。」


ルノン「とっても単純だよー。…"ビガブラザを倒す"、これを
    するだけでこの内乱がいっきに収まるわ。
    悪魔城兵士は今"ビガブラザの洗脳"を受けてこんな
    騒動を起こしているんでしょ?
    んじゃあ洗脳もとである彼を倒せば、兵士達の
    洗脳が解け我にかえり、この騒動はまるく収まるって訳!」

ザトシ「あ、確かに!冷静に考えてみればそれだけで
    オールOKじゃん!…ビガブラザを倒すだけで
    この騒動が解決するとはなんとまぁ簡単な結論だこと。」

ルノン「うん、でもね、これにはある大きな問題があるの。
    …この広い広いヴェルモンドでビガブラザを
    探すことができるかって話なのよねぇ…、しかも
    彼がヴェルモンド国内にいるかどうかもさだかでは無いし。
    …彼を倒す以前に、彼の居場所が分からない今の状況じゃ
    この解決策を実行するは不可能なのよねぇ…。」

正男「あ、冷静に考えてみればそうだな。つまり、今は
   地道に兵士達を片付けていく方が賢明な策という訳だな。」

ザトシ「うっわぁ、そりゃあ大問題だぜ。…うーむ、どっかに
    ビガブラザの居場所を知ってる奴いねぇーかなぁー。
    …うむ、これは大きな壁にぶち当たってしまった様だぜ。
    まぁこういう時は落ち着いて考えるのが一番だな。
    よし、気分転換に外にでも出てくるか…。」

 ザトシは武器庫内の窓から飛び降り、外に出た

 そして武器庫内にいる人物は正男、浩二、リッド、ルノンの4人になった




浩二「ねぇ、兄さん。これからどうしよう。
   僕もう外に出たくないよ、怖いし…。」

正男「…そうか。よしOK。んじゃあここにずっと
   いとこうじゃないか。ここが一番の安全地帯。
   俺も一緒にここにいといてやるからな、よしこれで安心だろう。」



リッド「…さてルノン、俺達はどうするよ?この兄弟と共に
    ずっとここで待機しとくか?」

ルノン「ここで待機?…この騒動の原因も分かったんだし、
    もう悪魔城へ帰還しとかない?
    どうせこの騒動はザトシとか陣とかそこら辺の
    子が勝手に解決してくれるだろうし。
    私達は悪魔城で待機しときましょー。」

リッド「悪魔城に帰還だな?OK。んじゃさっそく帰るか。
    んまぁこんな危険地帯に長居すんのもアレだしな。」


 そしてリッドとルノンは武器庫から去った


-------- その頃、グラーダは… --------

グラーダ「あ!見つけたよやっと!…これが西方の悪魔砦だね。
     うわぁ、大きいなー。」

BGM:VGMusic
曲名:Goodbye Fangmei(シェンムーII)