BGM:nerve(雑音空間)
曲名:Gear
中間ストーリー9~Sacrifice~
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~~レッドマウンテン・戦場~~
セレニウム・ホーク「キシェェェェェェェェェェェッ!!」
レグルス「くそ・・・歯が立たん!」
S.Hawkは最終必殺技を繰り出そうとする。
・・・と、その時。
何者かが突然現れ、
一瞬にしてメタルセイバーの脚部、頭部、コアを斬りつけた!!
セレニウム・ホーク「ウォォォォォォォォォォォォォン!!」
S.Hawkはまるで人間が跪くかのように崩れ落ちた。
レグルス「・・・誰だ!?」
しかし謎の人物はその質問には答えず、その場をすぐに去った。
レグルス(何なんだ・・・今のは。)
ウィィィィィィィィィィン・・・
レグルス「・・・(三尖刀をS.Hawkに向ける」
S.Hawkから蒼白い火花が出始める。
セレニウム・ホーク「・・・シャァァァァァァァァァァァッ!!」
レグルスはメタルセイバーの顔を思い浮かべる。
すると・・・その咆哮が一瞬、「死ね!」という彼の叫びに聞こえた。
・・・レグルスは咄嗟にS.Hawkから離れた。
数秒後・・・
ズガァァァァァァァァァァァァン!!
セレニウムホークは凄まじい爆発と共に一瞬にして大量の鉄屑と化し、放射状に飛び散った。
レグルス「やはりか・・・(岩陰から出てくる」
そこには黒い歪な塊が残っていた。
レグルス「・・・これがコアに乗り移ってた、メタルセイバーの最終覚醒形態か。
哀れな姿だな・・・」
メタルセイバー「ギェェェ・・・」
大きな赤い目がレグルスを睨む。
レグルス「乗り移る機械がなければ雑魚か。
あばよ・・・メタルセイバー。」
ザシュッ・・・
レグルスの刀は塊を真っ二つに切り裂く。
・・・血が吹き出た。
暫くして、メタルセイバーの体は元に戻った。
以前と違うのは・・・
体が2つに分断されていることだけ・・・
レグルス「頭から真っ二つか・・・残酷なことをしちまったな。」
彼はメタルセイバーの遺体に合掌を捧げた。
レグルス「カルロス少佐と連絡を取るか・・・」
トゥルルトゥルルトゥルルトゥルルトゥルルティディミガトゥルル
ピッ
カルロスの声「レグルスか。どうした。」
レグルス「こちらレグルス。
未だに浩二達やグレッグ大佐は見つかりません。」
カルロスの声「・・・」
レグルス「どうしました?」
カルロスの声「・・・いや、なんでもない。」
レグルス「では続けますが・・・メタルセイバーを始末しました。」
カルロスの声「でかしたぞ。流石俺の優秀な部下だ。」
レグルス「それ程のことでもないですが・・・
・・・まあいいでしょう、これから浩二達の捜索に入ります。」
カルロスの声「・・・いや、もうその必要は無い。
俺の兵士によると、浩二は帝国軍に捕まったそうだ。」
レグルス「それが分かっていて・・・何故助けなかったんですか!?」
カルロスの声「多勢に無勢。無謀だった。」
レグルス「ほぉ、自分の時のことを棚にあげてか。
よくもそんなことが言えますな!!」
カルロスの声「うるさいぞ。
そんなことより早く逃げろ。火砕流に飲まれるぞw」
レグルス「しかし・・・まだメグとハルバート、そして大佐が・・・」
カルロスの声「俺が分かっていることを一言だけ言おう・・・
大佐は死んだ。」
レグルス「な・・・!!」
カルロスの声「ああ、現に俺は彼の遺体を見た。
だからもういいだろ。早く帰って来い。」
レグルス「せめて遺体を埋葬ぐらいするのが礼儀ではありませんか?
・・・それに、今の貴方の発言は残る2人を軽んじているような内容ですな。」
カルロスの声「・・・時間がないんだ。
早くそこから逃げろ。命令だぞ!」
プツッ・・・
レグルス(なんて奴だ・・・少し見損なった。)
彼は命令に渋々従い、その場を後にした。
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~~その頃のメグ~~
彼女は仲間の突然の死を受け入れることが出来なかった。
メグ(大佐・・・ハルバート・・・)
その時・・・
「そこにいるのは・・・メグ?」
メグ「・・・誰?」
そこに立っていたのは見知らぬ男だった。
顔は色々な装置がついていてよく見えない。
しかし、その声といい身長といい、
防衛軍の誰かに似ている・・・彼女はそう思った。
???「今は正体を教えることは出来ないよ・・・いずれわかると思うけど。」
メグ(この声・・・どこかで聞いた。誰だっけ・・・)
???「とにかく・・・
今この山は危険だ。逃げてくれ。一刻も早く!」
メグ「でも・・・他のみんなは・・・」
???「・・・浩二は捕まったみたいだ。
カルロスは下山して無事らしいけど・・・
ところでメグはなんでここにいるの?」
メグは今までの出来事を全て打ち明けた。
???「え・・・あの二人が!?」
メグ「・・・」
???「・・・いや・・・グレッグ大佐とハルバート軍曹の死が辛いのはわかるけど・・・
君が生き残らなければ2人に顔向けできないと思うんだ。早く逃げてくれ。」
メグ「分かった・・・
・・・ありがと。」
メグはその場を去り、そこには???1人が残された。
彼はそこに横たわっている2人の遺体の方へ歩み寄る。
???「ハルバートさん・・・(抱きかかえる
何故・・・何故あなたの様な人が・・・」
彼は大粒の涙を流した。
その時・・・彼の目に人影が映った。
帝国軍少佐「最終確認は終わったか?」
???「はい・・・生存者は全員下山した模様です。」
帝国軍少佐「ん?それは防衛軍のグレッグとハルバートの死体かww
いいザマだww」
???「・・・」
帝国軍少佐「・・・いいか?
お前は昔防衛軍だったが、他の奴等と違って皇帝に腕を見込まれた。
だから奴隷としてではなく、戦士としての身分を得ているんだぞ。
・・・防衛軍への情は捨てろ。お前はもう帝国軍の一員だ。」
???「・・・了解。」
帝国軍少佐「さて・・・今すぐ帰り、皇帝に仕える為の訓練を続けるぞ。
・・・和差夫。」
和差夫「・・・」
2人は数人の兵士と共にそこを離れた。
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~~その頃のヴァイパー~~
ヴァイパー「生命反応が途絶えたぞ。
ホークめ・・・敗北するとは・・・」
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~~その頃のレグルス~~
レグルス「ん?あそこにいるのは・・・」
「あれ?どっちに行けばいいんだろ・・・?」
レグルス「・・・メグか。」
メグ「レグルス!
やっと仲間に会えた・・・よかった・・・」
レグルス「浩二は捕まったらしいが、ハルバートは無事か?」
メグ「・・・ハルバートは・・・
二足歩行兵器に殺された。」
その言葉と共に涙が溢れた。
レグルス「・・・・・・」
メグ「ごめん・・・(涙を拭う」
レグルス「・・・俺はこの後カルロス少佐の元へ行くが、お前はどうする気だ?」
メグ「ブルーオーシャンのザトシ達に助けを求めるか・・・龍飛達について行く。」
レグルス「そうか。
じゃあここで別れよう。頑張れよ。」
2人は別れ、別々の道を進み始めた。
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~~数分後~~
メグ「確かあの飛行艇だよね・・・」
兵士1「おお!メグ様が帰ってきたぞ!!」
兵士2「グレッグ大佐達はどうなったのでしょうか?」
メグ「・・・ちょっと聞いて。」
メグはこの戦いの一部始終を話し始めた。
兵士3「・・・そんな!」
兵士1「グレッグ大佐と・・・ハルバート軍曹が!?」
メグ「・・・・・・」
兵士2「・・・これからどうします?」
メグ「どうするって・・・私に言われても・・・
・・・じゃあ貴方達はレグルス達と合流して。
私は龍飛と連絡を取るから。」
兵士1「分かりました。」
メグ「・・・(携帯を取り出す」
トゥルルットゥルルッ [CALL] トゥルルットゥルルッ
兵士2(↑完全にメ○ルギアに感化され始めてるな。)
ヴィィィィィィィィィン
龍飛の声「モシモシ。」
メグ「あ、龍飛?メグだけど。
今どこにいる?」
龍飛の声「タートルプレーンズにある基地の関連基地は知ってるか?
今は全く使われておらず、帝国領になっても見向きもされていない・・・」
メグ「ああ・・・あそこね。」
龍飛「そこを兵士訓練の本拠地にしようと思ってるんだ。
お前達も今の任務が終わったら来てくれよ。迎えに行くからさ。」
メグ「・・・今回の作戦はもう終わった。」
龍飛の声「あるぇー?
何かあったのか?まだ別れてから数時間しか経ってないぞ?」
メグ「それが・・・(今までのことを全て話す」
龍飛の声「・・・大佐とハルバートが!?」
メグ「この目で見た・・・2人とも・・・殺された。」
龍飛の声「まさか・・・嘘だろ!?」
メグ「・・・・・・」
龍飛の声「・・・本当か。」
暫くの間・・・重い沈黙が流れた。
龍飛の声「・・・俺らの詳しい居場所を教えるから来てくれ。
そこで詳細を話してもらおう。」
メグ「分かった。」
龍飛の声「・・・座標及び地図送信完了。確認して。」
兵士1「龍飛様から座標データが送られてきました!」
メグ「今届いたみたい。ありがと。」
龍飛の声「じゃあ・・・切るぞ。関連基地で会おう。」
ピッ・・・
メグ「ふぅ・・・」
兵士1「レグルス大尉と連絡が取れました。
我々はこの飛行艇で臨時集結地点に向かおうと思います。」
メグ「その前に・・・今座標データが送られてきたよね。
私をそこまで送って欲しいんだけど。」
兵士1「了解しました。飛行艇は私が操縦しましょう。」
メグ「ありがと。
火砕流が危険だから今すぐ出発して。」
兵士1「では・・・発進!!」
飛行艇は舞い上がり、すぐに火山を離れた。
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数十分後。
大規模な火砕流が発生した。
舞い上がった火山灰は空を灰に染め、
レッドマウンテンの斜面の至る所を這うように流れるマグマが
全てを押し流した。
無論、脱出できたメグ達がそれを知るのは暫くの後である。
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~~1時間後~~
兵士1「到着しました。」
メグ「さすが帝国軍の飛行艇。着くの早いなぁ・・・」
兵士1「ここから数100メートル先に基地があります。」
メグ「分かった。
私はここで降りるよ。ありがと~♪」
兵士1「エッヘッヘ(照」
メグが飛行艇から降りた直後、龍飛が走り寄ってきた。
メグ「あ、龍飛!」
龍飛「おい!こんなところに飛行艇着地させたら帝国軍に見つかるだろ!!」
メグ「大丈夫。帝国軍の飛行艇だからww」
龍飛「ワルww」
メグ「まあいいや。とりあえず案内して。」
龍飛「おk。だがこの辺は帝国領だからなるべく声を立てずに進め。
感づかれたらおしまいだ・・・」
メグ「分かってるよ。」
兵士1「では我々は集結地点に向かいます。
ご健闘を。」
直後・・・飛行艇は飛び立った。
龍飛「じゃあ行こう。」
~~数分後・関連基地~~
龍飛「着いたぞ。」
メグ「・・・え?基地壊れてるよ;;」
龍飛「大丈夫だ。
基地そのものは壊されているが・・・その下の秘密施設は無事だ。」
メグ「そこで活動してるんだ・・・」
龍飛「静かに。地下に繋がる秘密の通路を敵に知られたら終わりだ。」
彼は崩れかけた基地の中に入り、入り口についている数字ボタンを
2・6・7・1・4 の順に押した。
すると・・・廊下に穴が現れた。
メグ「え・・・こんなところに!?」
龍飛「よし。入ってくれ。
入り口は30秒後に自動的に閉まる。」
2人はその穴に入った。
~~関連基地・ダクト~~
メグ「うわ・・・入り組んだ通路;;」
龍飛「道を知らない奴は迷っちまうww
だから敵が来ても大丈夫・・・なはずだ。」
メグ「私、道覚えられるかな・・・」
龍飛「大丈夫だ。いざというときは俺が一緒に行く。」
メグ「ん?あの扉は・・・」
龍飛「あれが入り口だ。」
すると・・・
突如、龍飛の周りをレーザーが取り囲んだ!!
メグ「!?」
龍飛「大丈夫だ。心配するな。」
スクリーンに文字列が表示される。
・・・"認証完了。要塞に入るのを許可する。"
メグ「・・・要塞?」
龍飛「ああ。地下の要塞だ。
敵が来ても対処できるように作ってあるらしい。
しかし、グレッグ大佐も凄いことを考えたなぁ・・・」
メグ「・・・」
ドアが開いた。
龍飛「OKだ。さて、入ろう。」
メグ「うん・・・」
~~関連基地・内部~~
メグ「うわ・・・!!」
辺りは白い壁で覆われ、機械音が辺りを飛び交っていた。
龍飛「どうだ?驚いたろう。」
メグ「すごいよ・・・これ・・・」
そこに・・・紅鳳が現れた。
紅鳳「お、やっと来たか。」
メグ「暫くの間ここにいるから・・・これからも宜しく。」
紅鳳「おぅ、何時までいてもいいぜ。」
龍飛「一応紹介しておこう・・・
ここが地下要塞、
Rebel・Forces'・Fortress・・・
通称"R・F・F"だ!!
これからの俺達の本拠地はここだ。
まだ兵士集まってないから今日は自由に見学してきていいぞ。」
メグ「じゃあそうするよ。ありがと。」
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~~1時間後・カルロス達~~
カルロス「くそ・・・いつまでもこの煉獄町にいるのはマズいな。
じきに火山灰で埋まっちまう・・・」
レグルス「大佐達が乗っていた飛行艇が戻ってきました。
あの中にいるのは味方でしょうから・・・」
カルロス「そうだな。乗せてもらおう。」
キィィィィィィィィィン・・・ガシャン
レグルス「着陸した模様です。」
兵士1「レグルス様!到着いたしました!!」
レグルス「ご苦労。」
カルロス「早速悪いんだが・・・
俺達の軍全員を乗せてくれ。」
兵士1「結構ですとも。早くお乗りください。」
レグルス「有難う。」
カルロス「もたもたしている暇はない。急げ!!」
彼らは飛行艇に乗り込んだ。
数分の後・・・飛行艇は新たなる地を目指し、空へ舞い上がった。
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運命は決して人間の情には流されない。
彼らが願っても仲間の死は免れられなかった。
防衛軍が解散してから、セレニウムホークが破壊されるまで。
その間に、重要人物だけでも6人が夭折する結果となった・・・
今・・・
多くの犠牲を出した、波乱の第一部が幕を閉じ、
新たなる第二部が幕を開ける・・・
残酷なる運命の連鎖に抗うことの出来ない者たちは
何を思い、戦うのだろうか・・・
第一部「苦難」
THE END