BGM:3104式
近未来的音楽素材屋3104式

中間ストーリー10~帝国軍戦士として~

・・・グレッグ大佐達の非業な死は帝国軍内にも知れ渡った。


帝国奴隷として扱われている旧防衛軍のメンバー達はその死を嘆いたものの、


帝国軍の監視下で葬儀を行うわけにもいかず、時ばかりが過ぎ去った・・・


そんな中・・・


真実を「ある男」に教えるべく、


時の流れは、戦士達を1つの運命へと導き始める・・・



第二部「陰謀」



* * * * * * * * * * * * * * * *

・・・レッドマウンテンでの戦いから一週間が経った。


~~帝国軍本部・玉座の間~~


ダリウス「フ・・・我が軍が手を出さずして十二使徒が3人も始末されるとはなw」


シルバー「それはいいのですが・・・
    思いもよらぬ展開です・・・エミーに反逆心があることが分かりました。」


ダリウス「ほぅ。一週間前に奴が特別独房に連れて行かれるのを見たが・・・
    まさかその為だったとはなww」


シルバー「ついでに旧防衛軍の浩二とか言う餓鬼も逮捕しました。
    奴等の死刑は何時にします?」


ダリウス「まあ焦らなくてもいいだろう。
    次に死刑を行うのは・・・」


皇帝はシルバーに何かを囁いた。


シルバー「・・・成程。なかなか面白みのある死刑になりそうですなww」


ダリウス「そのため準備を念入りにしているのだ。
    まあそれまでの間は2人は特別独房に入れておけ。
    後ほど2人まとめて"事情徴収"をする予定だ。」


シルバー「分かりました。浩二をエミーのいる牢に移します。」


ダリウス「一つ言っておくが、彼らを奴隷として働かせるのは禁ずる。
    弱った状態で死刑にすると味気ないだろうww」


シルバー「あいかわらず残酷ですねww」


ダリウス「あの2人を残酷な方法で殺して見せしめとすれば、
    帝国反対者は恐れて抗えん。いい手段だろうw」


シルバー「ですがしかし、あの2人だけのためにここまでするとは・・・」


ダリウス「いや、他にも始末しようと思っている奴がいる。耳を貸せ。」


彼はまたシルバーに囁いた。


シルバー「・・・ブライアン?」


ダリウス「静かにしろ。あいつも油断のならない奴だ。
    どこかに奴のスパイがいるかもしれないぞ・・・」


シルバー「何故そこまで彼を恐れるんですか?
    アイツが反抗したところで多勢に無勢。帝国軍の勝利は確実です。」


ダリウス「それもそうだな・・・ハハハハハww
    まあいい。2人を捕まえたお前はいずれ昇進させてやろうww」


シルバー「ありがたき幸せ・・・」


彼は玉座の間から退室した。


* * * * * * * * * * * * * * * *

~~数十分後・特別独房~~


この「特別独房」は通常の牢獄とは大いに違う。
高く太い柱の最上部に設置されており、特殊な橋を使わねば独房には辿りつけない。
言い換えると、囚人は独房そのものから脱出することは可能かもしれないが、
通常時は橋は格納されているため、出た瞬間に柱の最上部から落下し、命を落とすのは必然と言える。

また、壁には防音効果が施され、さらに外から中が見えないようになっている。
即ちこの中の空間は完全に外から遮断されているのだ。

何故そこまでするのか。理由は至って簡単である。
皇帝が楽しむための死刑囚を絶対に逃がさないようにするため、
そして、皇帝の部下が事情徴収・・・
即ち拷問を行う際に、囚人の叫びが外に聞こえないようにするためだ。
これから推測できるように、特別独房の中では、
どのような残酷な拷問をしてもよいということになっている。

ただし、今回2人が独房に入れられる理由は主に前者である。
先ほど皇帝が述べていたように、死刑は彼らを"弱らせずに"行うため、
"行き過ぎた"拷問など持っての外なのである。
しかしながら、皇帝が"事情徴収"を行う際に、
囚人が極端に弱らない程度の拷問が行われるのは必然と言ってよい。



エミー(浩二・・・大丈夫かな・・・)


彼女は密かに、浩二が助けに来ることを期待していた。
そこへ・・・


帝国軍兵士1「とっとと入れ!!」


???「ぐぅっ・・・」


ガシャン・・・(独房の扉が閉まる


エミー「あれ・・・浩二!?」


浩二「エミー・・・ごめん。捕まっちまったよ。」


エミー「・・・」


彼女は落胆する気持ちを隠せていないようだった。


浩二「これからどうする?」


エミー「わからない・・・
   でもあの皇帝のことだから私達・・・
   ・・・死刑になるかも。」


浩二「え・・・;;
  ・・・僕は嫌だよ。こんな所で死刑になるなんて。
  兄さんの期待に応えられないまま死ぬなんて嫌だ!!」


浩二は泣きじゃくり始めた。


エミー「(まだまだ子供だなぁ・・・)
   ・・・まあ、そうと決まったわけじゃないから。
   とりあえずこれからどうするか考えよう。」


浩二「あぁ・・・ごめん取り乱して。」


エミー「全くぅ。男なんだからもうちょっと気を強く持ちなよww(浩二の背中を叩く」


浩二(はぁ・・・だから気が強い女ってのは厄介なんだよな・・・)


* * * * * * * * * * * * * * * *

~~その頃の真利夫~~


真利夫「大佐を殺した奴は俺が消す・・・
   ついでに正男と類似を殺した十二使徒共もだww」


カストル「その機会はいずれ訪れます。
    しかし今は抑えてください。帝国軍の耳に入ったら・・・」


真利夫「それは分かっている。」


カストル「ともかく、大佐の葬儀を行えないのが残念ですな・・・」


真利夫「いや、その前に防衛軍を復活させるべきだ。
   葬儀はそれからでいい・・・」


カストル「はっ。
    そういえば、他の奴隷達から聞いた話なのですが・・・
    和差夫が帝国軍の戦士に育て上げられたそうです。」


真利夫「・・・何だと?」


帝国軍兵士1「そこ!もたもたしてないで働け!!」


カストル「仕方が無い・・・私は自分の持ち場に戻ります。」


真利夫(和差夫が・・・帝国軍に?
    何かの間違いだろう・・・)


* * * * * * * * * * * * * * * *

帝国軍内で様々なことが起こっている一方で・・・
ブルーオーシャンにいる3人は何の変哲も無い日常を送っていた。
・・・悲報が入るまでは。

* * * * * * * * * * * * * * * *

~~ブルーオーシャン・シーサイドシティ郊外~~


A.M.7:00・・・


ザトシ「ファ~~~~~アァ(起きる
   アレ?他の二人はまだ寝てるみたいだな。」


辺りは静まり返っている。


ザトシ「しかしこういうのんびりした生活もたまにはいいな。
   しかも女の子2人と一緒ってサイコー・・・アッヒャッヒャ ヽ(゚∀゚)ノ アッヒャッヒャ
   なんせ・・・」


※この後は自分で想像でもしてなさい


冷華「ん・・・おはよ。(起きる」


ザトシ「アッヒャッヒャww天国だww冷華と一緒に寝r・・・(強制終了」


冷華「本当は別々に寝たいんだけどさー、クリスのベッドを確保するために・・・」


ザトシ「なんだかんだ言ってお前も(ry」


その時、隣の部屋で寝ていたクリスがザトシ達の寝室に来た。


クリス「おはよう。」


ザトシ「イイアサダネー」


冷華「でも一応今は戦争中なんだよね・・・
  私達だけこんなにだらけてていいのかなぁ?」


クリス「確かに一週間何もやってないね。」


トゥルルトゥルルトゥルルトゥルルトゥルルティディミガトゥルル


ザトシ「・・・ヲ、デンワダ。」


ピッ


ザトシ「モッスィモスィ」


紅鳳の声「お、ザトシか。
    大変連絡が遅れてすまないが、重要なことを話す。」


ザトシ「ん?何だ?」


紅鳳の声「ちょうど一週間前の話になるが・・・」


ザトシ「あ、別れた後だな。何だ?」


紅鳳「グレッグ大佐とハルバートが戦死した・・・」


ザトシ「え・・・」


紅鳳「山に行った4人の中で無事なのはメグだけだ。浩二は捕まったらしい。
  これだけしか言うことはない・・・切るぞ。」


ガチャッ・・・


ザトシ「そんな・・・なんで早く知らせてくれなかったんだよ・・・」


冷華「用件は?」


ザトシ「悲しい出来事だ・・・
   大佐とハルバートが死んだ・・・」


冷華「う・・・嘘っ!!」


クリス「そんな・・・あの二人なら・・・最後まで生き残れると思ってたのに・・・(泣」


ザトシ「くそっ!」


3人ともショックで何も言えなかった。
暫くした後、ザトシがこう切り出した。


ザトシ「グレッグさん・・・ハルバート
   必ず・・・世界を・・・あなた方の望んだようなものにしてみせます。
   見ていてください!!」


冷華「ザトシ・・・」


ザトシ「これが俺の誓い・・・」


冷華「・・・私も。」


クリス「私だって・・・誓います。」


ザトシ「よし・・・皆!!
   必ずこの世の乱れを元に戻そう!」


* * * * * * * * * * * * * * * *

~~シーサイドシティ郊外~~


リリス「今度こそ・・・この町を滅ぼしてやる!!」


* * * * * * * * * * * * * * * *

~~ブルーオーシャン付近~~


ブライアン「期日に間に合ったな・・・」


アサシン「ここについてから皇帝の命令が下るんだってな。
    それまで休憩でもしてろよ。2章連続で出番があるとかどんだけ欲深いんだ」


ブライアン「何とでも言え。計画が上手くいけばお前も・・・」


帝国軍兵1「報告!!
     先程、偵察部隊が女将リリスを目撃した模様!!」


ブライアン「・・・どうやら休んでいる暇は無さそうだ。
     新兵器スコーピオン200機の内、ここに到着している10機で街中を捜すか。
     まあ見つけ次第殺すとしようww」


アサシン「何かスコーピオンって手抜きな名前だなww」


ブライアン「一応、名前はブラッディー・スコーピオンという人物から取ったんだがな。」


アサシン「何の関連性も無いだろww」


ブライアン「ああ・・・何というか、妙に親近感が・・・」


アサシン「ヘンジーンww」


ブライアン「アレェ?イマサラデスカww」


アサシン「( ゜д゜)
    今一瞬お前が別人に見えた・・・;;」


ブライアン「まあ気にするな。
     とりあえずスコーピオン10機とアザトホースで探索してこよう。」


アサシン「街中でアザトホースなんか乗り回すのかよw
    まあいいか。行って来い。」


* * * * * * * * * * * * * * * *

この時・・・
実戦訓練を積むべく、あの男はミッションを課された。


~~その頃の和差夫~~


帝国軍少佐「これがお前の初の任務・・・いやまだ訓練レベルだな。」


和差夫「内容は・・・」


帝国軍少佐「今言おう・・・
     先ほどのアサシンの連絡によると、この町に女将リリスが現れたらしい。」


和差夫「はい・・・」


帝国軍少佐「今回のミッションは・・・
     誰よりも先に女将リリスを殺すこと!」


和差夫「・・・」


帝国軍少佐「もう一つ・・・お前が防衛軍から完全に離れられるように・・・
     旧防衛軍メンバーがもしいたならば殺害せよ!!」


これは彼にとっては辛い任務であった・・・


帝国軍少佐「では行って来い。しくじったら・・・拷問だ!!」


和差夫は防衛軍メンバーがこの町にいないことを願い、任務に臨んだ。
けれど・・・


* * * * * * * * * * * * * * * *

~~ブルーオーシャン・シーサイドシティ郊外~~


ザトシ「外が騒がしいな・・・何があったんだ?」


ピンポーン


冷華「ん?誰か来た・・・」


ザトシ「俺が出る。」


ガチャ・・・(ドアを開ける


???「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


ザトシ「!?」


???「女将リリスが!!この町にきやがったぁぁぁぁぁぁ!!」


ザトシ「・・・お前、アサシンかww」


アサシン「そうだ。びびったろww」


ザトシ「時化る。」


アサシン「・・・まあいい。言いたいことは女将リリスが現れたことだけだ。
    君らの力なら倒せるだろう。ぜひ・・・」


ザトシ「勿論行くぜ!」


冷華「じゃあ3人で行こうか。」


クリス「そうだね・・・」


アサシン「じゃあな。俺はちょっとスコーピオンが暴走してないか見てくるわ。」


ザトシ「・・・スコーピオン?」


アサシン「蠍型のメカだ。轢き殺されないように注意しろよww」


そう言うとアサシンは去った。


冷華「相変わらずだね・・・」


ザトシ「マアイイヤ、行こうぜ。」


この後・・・
彼らは変わり果てたあの少年と出会うこととなる・・・