BGM:煉獄庭園
曲名:砂の国のオアシス
煉獄庭園

中間ストーリー15~砂漠放浪~

※中間ストーリー14の続きです

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タートルプレーンズの東に位置する灼熱の砂漠、通称ペトモンズデザート。
砂と岩で成される漠然とした空間が辺り一面に広がっているこの場所に・・・
カルロス率いる兵士達は駐屯していたのだった。
各所を転々とし、武器や資金調達をしていた彼らは、
つい数日前にこの地に到着したばかり。


~~ペトモンズデザート北端・飛行艇内部~~


カルロス「砂漠を捜査しはじめてから3日経ったと言うのに・・・
    十二使徒に関する情報は一切無いのか!?
    一人くらいはうろついていると思ったのだがな・・・」


レグルス「そろそろこの砂漠を離れるべきではないでしょうか?
    食料の蓄えも少なくなってきましたし・・・
    何よりも厳しいのはこの地では水分が補給できないということです。」


カルロス「そうだな・・・
    ・・・あぁ、無駄な3日間だった・・・・・・」


兵士1「もう出発する気で・・・?」


カルロス「その通り。レグルスの言っていることも理にかなってるからな。」


兵士2「はい・・・左様にございますな。」


レグルス「では出発しましょうか。少佐。」


カルロス「分かった。
    引き続き操縦はあの兵士に任せるか。」


兵士1「了解しました。」


こうして飛行艇は飛び立ち、ペトモンズデザートを去る。
・・・はずだった。


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~~ペトモンズデザート中央部・遺跡~~


S.サラマンダー「帝国軍の飛行艇を一隻発見した。
       今すぐ撃ち落としてやる・・・」


C.スワロー「だが何故帝国軍がここに・・・?」


S.サラマンダー「気にしたら負けだ。
       とにかくこの高度なら十分射程距離に入る。
       念のため離れてくれ・・・発射!!」


射出されたロケット弾は緩やかな弧を描き、
あたかもターゲットの飛行艇を襲うかのような勢いで飛行する。


C.スワロー「どうだ・・・?」


S.サラマンダー「・・・駄目だ。翼には当たるだろうが、
       コクピットを射抜くようなことはできないだろう・・・
       一撃でしとめるのが俺流だったんだがな。」


C.スワロー「当たればいいと思うけどね。」


ズガァァァァァァァン!!(飛行艇の翼にヒット


S.サラマンダー「俺の狙撃の腕も衰えたものだ・・・」


C.スワロー「そのくらいのミスは構わないだろ。
     気を取り直して遺跡に戻ろうぜ。作業を続けなければ・・・」


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同刻・・・

~~飛行艇内部~~


カルロス「・・・ん?何だあれは!!」


レグルス「ロケット弾だ!まずい!」


カルロス「旋回しろ!」


兵士2「駄目です!遅すぎました!!」


ズガァァァァァァァン!!


凄まじい音と共に飛行艇は大きく傾いた。


兵士1「左の右翼がやられました!!」


レグルス「この状況でボケるかw」


カルロス「まずいことになったな・・・
    大破は逃れたものの不時着は避けられない!」


レグルス「岩だらけの地帯がある・・・あそこに着陸したらまずいだろうな。
    手前で着陸するか、もしくは通り過ぎてから着陸してくれ!」


兵士1「了解!!」


飛行艇はバランスが取れないながらも降下していく。


兵士1「この調子だと通り過ぎた直後に着陸できそうです!!」


カルロス「でかした!!」


兵士1「あ・・・
   ・・・例の岩地帯の奥に池があるwww(爆」


カルロス「・・・ハ?待てやゴルァ!!」


レグルス「おぉ・・・池見たら喉が渇いてきた。」


カルロス「アホかお前。このままだと池に突っ込むんだぞ、飛行艇が。
    状況が理解できてるのか?」


レグルス「そういうあんたもセリフ棒読みじゃないですかw」


カルロス「いや、冗談言ってる場合じゃない!
    やばい!リアルにやばい!カナリヤバイ!!マジデヤバイ!!!」


レグルス「突っ込むぞぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


兵士1「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


ザバァァァァァァッ・・・


兵士1「\(^o^)/」


レグルス「ふぅ・・・わりと深い池みたいだな。
    地面に当たってぶっ壊れなくてよかった・・・」


カルロス「いやいやいやいや、アホですか貴方。
    わりと深い池なんだから飛行艇沈むに決まってるじゃないっすか。
    そこの所どうよ?」


レグルス「(相手するのが馬鹿らしくなってきた・・・)
    兵士達。この飛行艇はもう少し沈んだら浸水するだろう。
    そうなる前に脱出するぞ。」


兵士達「イェス・サー!」


彼らは少しの荷物を持ち、大急ぎで飛行艇の緊急脱出口から出た。


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同刻・・・

~~ペトモンズデザート・真ん中の辺り~~


ここにはギルドと、レッドマウンテンから避難してきたスティーヴがいた。
帝国軍の戦車を分捕ったらしく、2人とも戦車のすぐ横で話している。


スティーヴ「おい、遺跡のほうを見てみろよ。」


ギルド「・・・ん?こんな昼間に流れ星かw」


スティーヴ「違うだろ。あんな歪な形をした流れ星があるか?」


ギルド「ロマンが無い奴だな・・・」


スティーヴ「お前はあるのかよw」


ギルド「・・・池に落ちた・・・・・・」


スティーヴ「何しみじみとしてんだよww
     しかも俺の質問スルーかw」


ギルド「そんなことはどうでもいいだろう。」


スティーヴ「・・・まあいい。遺跡に行くついでに池によってみないか?」


ギルド「そうするか。」


スティーヴ「・・・そういえば一つ気になったんだが。
     何故俺達はこんな砂漠にいるんだ?」


ギルド「・・・気にしたら負けだ。観光目的だと思えw」


スティーヴ「要するに今回の章は息抜きってことですね。分かります。」


ギルド「あの遺跡に何かあるかもしれないから行く価値はあるだろう。
   決して息抜きなどではないぞ。」


スティーヴ「たった1回後の発言で矛盾したセリフを吐く奴を見るのは初めてだw」


ギルド「観光≠息抜き」


スティーヴ「あーもうどうでもいい。行くぞ。戦車に乗れ。」


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数分後・・・

~~池のまわり~~


カルロス「よし・・・やっと岸についたぞ・・・」


レグルス「なぜしょっぱなから濡れなきゃいけないんだ・・・」


カルロス「文句言うな・・・我慢しろ・・・」


レグルス「そういうあんたも目が死んでるぞ・・・」


カルロス「気にすんな・・・」


兵士1「報告!全員岸にたどり着きました!」


カルロス「何でおめーだけ声が活き活きしてんだよ」


レグルス「出だしから終わってるな・・・この章」


兵士2「\(^o^)/」


カルロス「・・・飛行艇が・・・沈んだ・・・・・・」


レグルス「何でそのタイミングでしみじみとしてるんだよw」


カルロス「さて、これで移動手段が歩きしかなくなったんだが・・・」


レグルス「とりあえずあそこの遺跡までたどり着いてからゆっくり休みましょう。」


カルロス「・・・遠くね?」


レグルス「我慢しなきゃいけないときだってあるんだよ!」


カルロス「お前それは何のキャラだ。」


レグルス「スルーしてください。
    はやいとこ進みましょう・・・」


カルロス「なんか只の観光旅行みたいな雰囲気だな・・・マアイイヤ。」


こうして彼らは、遺跡を目指して歩き始めたのだった・・・


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~~その頃のダークマター2人~~


S.サラマンダー「・・・おい、向こうから妙な集団が来るぞ。」


C.スワロー「ちょうどいい、手持ちの機械兵で奴等を襲ってみるか。
     武器とか分捕れそうだし・・・」


S.サラマンダー「よし、やってみるか・・・ww」


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数分後・・・

~~池のまわりから少し離れた場所~~


レグルス「さっきのうざったい水分はどこへやら・・・
    気がつけば服は乾き、熱を奪うものが無くなりものすごく暑い。」


カルロス「妙な解説の仕方だな。
    とにかく水分は補給できたからいいだろう。」


レグルス「はい。水をいれるタンクは兵士達が運んでくれています。」


カルロス「そうか・・・」


レグルス「しかし、まじで暑いっすねぇ・・・」


カルロス「ミズガノミタイ・・・」


レグルス「いや早すぎるでしょ流石に。」


カルロス「待て・・・幻覚か?
    俺の目には怪しい機械共が映っているのだが・・・」


レグルス「そういうのは見えなかったことにするのが一番ですな。」


ズダダダダダッ!


レグルス「うおっ!?(避ける」


カルロス「撃ってきたな・・・
    ・・・これはぶっ潰しといたほうがいいな。」


レグルス「・・・了解しました。」


彼らは武器を構えた。
こうして砂漠での戦いは幕を開ける・・・