BGM:nerve(雑音空間)
曲名:No future
エンディング1~運命は無慈悲なる魔物~
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~ダークキャッスル・3F~~
龍飛「よし。敵は全滅した。」
メグ「早く覇者の間へ行こう。」
二人は覇者の間に向かって走り出した。
~~覇者の間入り口~~
龍飛「よし、あそこd・・・ん?」
メグ「あいつはっ!」
龍飛「ナイトメアだ・・・何故入り口なんかに立ってるんだ?」
メグ「罠かな・・・?」
ナイトメアが龍飛達の方を振り向く。
ナイトメア「来たなww
貴様等も我が新しい部下の剣によって切り裂かれるがいいww」
そう言うとナイトメアはその場を去った。
メグ「新しい部下って・・・」
龍飛「今の言葉は尋常じゃないぞ・・・
それに奴が敵を前にして逃げるなどありえない。
・・・嫌な予感がする!」
メグ「とりあえず中に入ってみようよ。」
~~覇者の間~~
やはり龍飛の予感は的中していた。
光の剣を携える正男の瞳は、まるで物の怪にでも取り付かれたかの如く赤い。
クリス「龍飛さんっ!メグっ!大変よ・・・」
龍飛「だろうね、見れば分かる・・・(剣を構える」
メグ「なんだか分からないけど戦わなきゃいけないみたいね。(剣を構える」
正男「フン、新手か・・・ww」
類似「兄さん!」
メグ「ハデス!あんた・・・(技を出そうとする」
クリス「やめてメグ!類似は元に戻ったの・・・」
メグ「えっ?」
類似「クリスに呪いを解いてもらったんだ。
・・・今まで迷惑をかけて、済まなかった。」
龍飛「そういう話は後でいい。
まずは・・・正男を元に戻さねば!取り囲め!」
4人は正男を取り囲んだ。
正男「さて、誰から血祭りに上げるか・・・」
正男は邪なる微笑を浮かべながら・・・
メグの方を振り向いた。
メグ「・・・来るなら来なよ。(剣を構える」
正男「度胸だけは良いなww
後で後悔するがいい・・・己の無謀さを!!
ブライトネス・ファルシオン・スラッシュ!!」
メグ「うっ・・・(正男のファルシオンを防ぐ
今よ!龍飛!」
龍飛「行くぜ!青爪・衝撃波!!」
刹那・・・
正男の剣は目にも留まらぬ速さで舞い、龍飛の攻撃を切り刻んだ。
もう片方の手は・・・メグの首を絞めていた
メグ「あうっ・・・うぅぅ・・・」
正男「クックックww」
クリス「メグ!(武器を構える」
類似「今助ける!(剣を振り下ろす」
ガキッ(正男の剣が二人の武器を同時に受け止める
正男「ぐっ・・・」
メグ「・・・やあっ!」
ドスッ・・・(正男の鳩尾を蹴る
正男「ぐはっ!」
クリス「貴方みたいな正男なんて・・・」
類似「本当の兄さんじゃない!」
正男「どっからでも来いやぁ!(剣を振るう」
メグ「一斉に掛かるわよ!」
類似「おうっ!!」
すると・・・正男の元にもう一つの剣が現れた。
正男「貴様等4人でも・・・俺には勝てん!!」
4人は正男に攻撃を仕掛ける。
だが正男は双剣を巧みに使い、それらの攻撃を皆防ぐ。
・・・彼が味方であるときはあまり感じなかったが、いざ敵に回してみると
百戦錬磨の猛者であると改めて思い知らされる。
龍飛「ぐっ・・・」
正男「怯んだか!」
ドゴッ・・・(龍飛の腹部を蹴る
龍飛「ぐあっ!(倒れる」
メグ「龍飛っ!」
正男「お前らもだww」
ドスッ・・・(両方の剣の柄でメグと類似の鳩尾を突く
メグ「うっ・・・(倒れる」
類似「がはっ・・・(倒れる」
正男「後は貴様一人だww(クリスを睨む」
クリス「・・・・・」
正男「死ねっ!(斬りかかる」
類似「レイジング・ウインド!!」
正男「おっと・・・(避ける」
メグ「今よ!!」
クリス「シャイニング・バプティズム!!」
正男「・・・なッ!!」
ズガァァァァァァァァァン!!(正男の腕に命中
クリス「・・・・・」
正男「ぐッ・・・よせ・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
クリス「あと少し・・・あと少し!」
正男「・・・ハッ。俺は何を・・・?」
龍飛「やったぞ!!」
類似「兄さん!兄さんっ!!」
正男「類似!元に戻ったのか!」
メグ「よかった・・・正男っ!!」
龍飛「さて・・・問題は、この後どうするかだな。」
正男「戦いすぎたから疲れた・・・」
類似「俺もだ。」
メグ「じゃあ一旦帰って、次の機会を待つ?」
龍飛「・・・確かにこの状態で戦ったら勝ち目は無いだろう。
だが奴等はまた行方を晦ますかも知れんぞ。」
正男「なに、大丈夫だろう。
・・・奴等はまた現れる。そのときを待てばいい。
帰ろう。仲間のいるところへ。」
こうして彼らは、基地へ帰ることに決めた。
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~ダークキャッスル・1F ~~
正男「ここまで来たが、敵はいなかったな・・・」
龍飛「俺とメグの二人で撃滅しておいたww」
メグ「もしかして全部倒し終わったとかww」
類似「ありうるなww」
ところが・・・
???「ナイトメアの予想は当たっていたぞww」
???2「まんまと罠に掛かったようだなww」
類似「!?」
正男「くっ・・・」
気が付くと、彼等5人の周りを・・・
牧山、佐々木、θ
そして大量の機械兵が取り囲んでいた。
クリス「・・・・・・」
θ「いくら貴様らでもそう疲労しきっていては・・・
この軍勢にはかなうまいww」
牧山「これこそナイトメアの作戦だ。貴様等を一網打尽にする為のな!」
佐々木「まあ彼の本望は、本当に正男を部下にすることだったらしいがな。
・・・だが。(正男のほうを振り向く)
貴様は裏切りおった。」
正男「黙れ・・・!」
θ「ナイトメアはこう言っていた・・・
もしも正男が十二使徒に加わらぬのならば・・・」
牧山・佐々木・θ「殺せとww」
機械兵1「コウゲキジュンビカンリョウ。」
龍飛「こうなったら・・・」
類似「敵の隊伍を乱し、隙を見て逃げる。」
クリス「それしか手段は無いわね。」
機械兵2「コウゲキ・・・カイシ!!」
* * * * * * * * * * * * * * * *
激闘が幕を開けた。
機械兵は疲れきった五人に攻撃を仕掛ける。
しかしクリス、メグ、類似が属性魔法を用いて鉄壁の守りを作り、
その間に正男、龍飛は機械軍を切り崩す。
攻防が十数分続き・・・
機械兵の数は大幅に減少した。
だが防衛軍の5人も体力の限界が見え始めていた・・・
正男「畜生っ!!」
メグ「何とかして逃げないと・・・」
類似「よし、全員であの辺りに属性攻撃を与えるぞ!」
龍飛「了解。
俺が合図したら総攻撃だ。」
機械兵3「ビービーッ、トツゲキ!!」
機械兵は各々前進する。
・・・勿論移動している状態なので、攻撃態勢ではなかった。
龍飛「今だ!!
青爪・飛龍斬!!」
類似「ファイナル・レイジング・クロウ!!」
メグ「ファイナル・プロミネンス・ブロー!!」
クリス「シャイニング・ブラスト!!」
正男「ブライトネス・ファルシオン・スラッシュ!!」
凄まじい轟音が辺りに響き渡る
その音の余韻が消えぬ間に、正男たちは機械兵の囲みを突破した!!
牧山「逃がすものか。追うぞ!!」
θ「分かった!」
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~その頃の正男達~~
正男「もう少しで出口だ!」
類似「走れっ!!」
彼らはひたすら走り続ける。
城を出ることさえ出来れば!・・・そう思いながら。
ところが・・・やはり追手を振り切ることは出来なかった。
佐々木「覚悟しろ!」
メグ「追いつかれたっ!」
龍飛「入り口も敵がふさいでやがる・・・また挟み撃ちか。」
正男「仕方が無い・・・後ろの敵は俺が食い止める。
お前達は早く前の敵を蹴散らして飛行艇まで逃げろ!」
クリス「でも・・・」
正男「今は一人でも多く生き残らねばならない。
・・・全員が死ぬより、一人が身をもって防ぐほうがまだいい。」
類似「つまり、兄さんが・・・」
龍飛「やめろ!正男!お前は英雄だ・・・今後もその力は必要になるだろう。
俺が食い止めるからお前は行け!」
正男「それは絶対に許さない。
お前達は生き残れ!!」
龍飛「・・・・・・」
敵はすぐそこまで迫ってきている。
牧山「もうお前らの負けだww
覚悟しやがれ・・・」
正男「何としてでも食い止めてやる!!
うらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
そう言うと正男は・・・
ただ一人で、追手の勢に突っ込んでいった・・・
メグ「正男っ!」
龍飛「・・・行こう。彼の努力を無駄にしないように。」
メグ「・・・・・」
類似「俺がさっき援軍を呼んでおいた。
飛行艇に戻り次第そいつ等と共に再度攻撃を仕掛けよう!」
クリス「そうね・・・」
龍飛「分かった。まずは前方の敵を打ち破れ!」
類似「おーっ!!」
残された四人は入り口を塞ぐ敵の陣を切り崩しながら進む。
前方の敵は少数勢だったため、難なく破ることが出来た。
こうして4人は遂に、城の外に脱出することができた。
だが・・・
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~その頃の正男~~
正男「ぐっ・・・!!」
やはり多勢に無勢。
牧山の斧、佐々木の槍、θの剣そして機械兵の攻撃を一人で食い止めるなど・・・
無謀に等しかったのである。
正男は体の所々に傷を負っていた。
牧山「どうした?それで終わりかww」
佐々木「そろそろ息の根を止めてやろうぜww」
正男は苦痛に悶えながらも彼らの攻撃を防ごうとする。
しかし突如・・・
正男「よし、もういいだろう・・・
俺も逃げるとするかww
ブライトネス・バースト!!」
牧山「ぐっ!!(防ぐ」
佐々木「不意打ちとは卑怯な!(防ぐ」
その間に・・・正男は城の外へ逃走した。
θ「くそ・・・」
牧山「逃がしちまった・・・追わねば。」
佐々木「だが大丈夫だ。なぜなら・・・ww」
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~その頃の龍飛達~~
彼らは今、封鎖線跡を走っている。
龍飛「敵は居ないようだ・・・」
メグ「そうね。」
クリス「でも用心しないと・・・」
だが敵は現れなかった。
彼等4人は瞬く間に飛行艇まで辿り着いた。
しかし・・・
類似「あれ?おかしいぞ・・・」
龍飛「どうした?」
類似「・・・援軍が、いない。」
メグ「うそ・・・」
クリス「まだ着いてないだけなんじゃないの?」
龍飛「それは無い。見ろ・・・
俺達のではない飛行艇が数隻ある。」
クリス「私は飛行艇の外で待つように言ったけど・・・
いないってことは・・・」
類似「嫌な予感がするぜ。
とりあえず飛行艇の中を見てみるか。」
そう言うと類似はただ一人、剣を鞘に収めて飛行艇のほうへ走っていった。
これこそ・・・
彼の、人生における最大の失敗であった・・・
~~飛行艇付近~~
類似「おい!兵士達!何処へ行った!」
その時、類似は見た・・・
飛行艇のすぐ横に立っている、あの男を・・・
類似「・・・・・ナイトメア!!」
ナイトメア「有難う。貴様等の兵士のお陰で・・・
俺は再び、力を得たwww
貴様に用は無い。死ね。
ナイトメア・アロー!!」
・・・何という運の拙さ。
この時・・・類似は剣をしまっていたため防ぐこともままならず・・・
飛来した矢によって左胸を貫かれた・・・
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~その頃の龍飛達~~
遠くで見ていた彼らは、驚きのあまりしばしその場に立ち尽くしていた・・・
クリス「る・・・類似っ!」
龍飛「馬鹿な!何故ナイトメアがいるんだ・・・兵士達はどうした!」
メグ「とにかく行かないと・・・!」
彼らは走り出す。
飛行艇の着陸している場所に辿り着き、見ると・・・
・・・類似は吐血し、地に仆れていた。
クリスとメグはすぐさま類似の元へ駆け寄った。
ナイトメア「・・・もうそいつは手遅れだww」
龍飛「貴様っ!!(斬りかかる」
ナイトメア「おっと・・・(ブレードで受け止める」
龍飛「何故・・・何故昔の部下を平気で・・・!!」
ナイトメア「何故か?簡単なことだ。
使えない人間は、たとえ昔仲間であった奴だとしても
不必要なんだよww」
龍飛「・・・・・!!」
ナイトメア「ついでにもう一つ、いい事を教えてやろう。」
彼は空いている手で、謎の物体を取り出す。
ナイトメア「これは闇水晶って言ってなww
心の弱い人間ならば一瞬にしてその魂を吸収できるのだよ。
そしてそれらの魂は闇の力に作り変えられるのだww
これで分かったろう?兵士どものいない訳が・・・
奴等は既に我が力の一部なのだww」
龍飛「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!(剣で突く」
ナイトメア「・・・ww(ブレードで防ぐ」
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~その頃の類似・クリス・メグ~~
類似の息はもはや絶え絶えで、手の施しようも無かった。
クリス「類似!類似っ!」
類似「ク・・・リス・・・ごほっ(吐血」
メグ「矢が左胸に刺さってる。残念だけど・・・」
クリス「そんなこといわないでよっ!!うぅ・・・(泣」
クリスは類似を抱きしめる
類似「いや・・・メグ・・・の・・・言・・・う・・・通り・・・俺の余命は・・・あと僅かだ。
死ぬ前に・・・一つ・・・防衛軍の人達・・・全員に・・・伝えたいことがある・・・」
メグ「・・・・・」
類似「俺は・・・最後に・・・防衛軍・・・側に・・・寝返った。
だから・・・俺のことを・・・裏切り者・・・と言うのだけは・・・止めてほしい。
死んだときは・・・防衛軍の・・・一員として・・・葬ってくれ・・・」
クリス「嫌っ!死ぬなんて・・・(泣」
類似「大丈夫だ・・・お前達が・・・俺のことを・・・覚えていてくれれば・・・
俺は・・・お前らの心の中で・・・生き続ける・・・グッ(吐血」
ナイトメア「・・・(龍飛の剣を防ぎながら振り向く
うるせぇ野郎だ。消えろww」
龍飛「・・・!!
類似、危ない!!」
龍飛が言ったときにはもう遅く・・・
ナイトメアの謎の闇波動は、類似に直撃した。
類似「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
クリス「類似っ・・・!!」
類似は断末魔の叫びを上げた直後・・・
闇波動の魔力のせいであろうか・・・
体が粉状になり始めていた
クリス「・・・・・・・(泣」
類似「ァ・・・ゥ・・・」
そして・・・
声にならぬ最後の声を発した直後、その全身は・・・
砂の如く、崩れ落ちた・・・
そこに残っていたのは、彼の服と・・・骨のみであった。
惜しいかな、若き一勇士はここで生涯を終えた・・・
クリス「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ(泣」
龍飛「!?」
メグ「類似・・・」
ナイトメア「どうだwwこれが俺の新技・・・
人間の肉体を消し去る技だww
これで愚者ハデスが生き返る心配も無い。ハッハッハww」
メグ「何が・・・何がおかしいのっ!?」
ナイトメア「決まってるだろww
奴の哀れな死に様だww」
龍飛「貴様・・・よくもそんなことを抜け抜けと言えたものだな!(斬りかかる」
ナイトメア「黙れw使えない奴は生きる価値など無いのだww(防ぐ」
その時・・・
???「ナイトメア!そこで何をしている!!」
ナイトメア「!?」
現れたのは・・・他ならぬ正男であった。
彼は飛行艇の傍らに倒れている骸を見る・・・
正男「こ、これは・・・」
ナイトメア「気づかないか?お前の弟だよww」
正男「・・・テメェ・・・!!」
ナイトメア「お?何か文句でもあんのかww」
正男「ざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
類似と同じ目にあわせてやる!消え失せろぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
その様子はいつもの正男とは異なっていた。
龍飛(怒りで我を見失っている・・・このままではあいつは勝てん!)
正男「思い知れっ!!
ブライトネス・インフィニティー・ブラスト!! 」
・・・凄まじい輝きを放つ無数の光弾が、ナイトメアを襲った!!
ナイトメア「ぐっ!!(シールドを出し、全て防ぐ」
正男「うらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!(斬りつける」
ナイトメア「フッ・・・心の弱い奴めww(防ぐ
怒りに身を任せて戦うなど・・・」
正男「ファイナル・ブライトネス・ジャッジメント!!」
ナイトメア「自ら進んで隙を与えるのと、何ら変わりは無いww
ファイナル・ナイトメア・デストロイヤー!!」
二つの攻撃が凄まじい音を立ててぶつかり合う。
双方とも己の精神の強さにより威力を制御するものであったため、
集中力が切れた瞬間、敗北を喫することは言うまでも無い。
正男「ぐっ・・・」
ナイトメア「・・・今だw
キラーシャドー・ファング!!」
すると彼の闇波動からエネルギーが出て正男を襲った!
正男「何っ!(防ぐ」
ナイトメア「・・・決着は着いたなww」
正男が集中力を切らした途端に、ナイトメア・デストロイヤーは正男の攻撃を押し返した。
その直後・・・ナイトメアの攻撃は正男を直撃した。
正男「がはっ・・・!!」
先ほどの戦いで傷ついた正男にはかなり堪えたのであろう・・・
この一撃を喰らった彼は呻き、地に仆れた。
メグ「正男っ!!」
龍飛「やはりか・・・!!」
ナイトメア「雑魚がww(ブレードで斬りつける」
彼は正男の胸部に一閃を加えた!
正男「こんなもの・・・かすり傷程度だ!
俺はまだ戦う!類似の仇を討つまで!(立ち上がる」
ナイトメア「・・・馬鹿な!
あの技を喰らってもまだ、立ち上がるほどの力が残っているとは!!」
正男「覚悟しろ・・・!!」
ナイトメア「・・・ところで、貴様はその様子だと洗脳は解けているようだな。」
正男「あそこにいるクリスのお陰だ・・・
それはともかく、類似の仇を討つ!!」
ナイトメア(まさか・・・あの弱そうな女がか?
もしかすると奴は・・・)
彼の目は残酷なる光を帯びていた。
ナイトメア「・・・除かねばならんなww」
正男「出来るものならやってみろ!!」
ナイトメア「いや、お前ではないww」
そう言うとナイトメアはブレードの先端を・・・
泣きじゃくるクリスの方に向けた
クリス「・・・・・・・」
正男「クリス!逃げろ!」
クリス「・・・殺すなら殺してよ。類似の時みたいにっ!!(泣」
龍飛「!?」
ナイトメア「望みどおりにしてやろうww」
クリス「早く・・・」
正男「・・・馬鹿野郎!!
お前まで死んだら・・・防衛軍の全員だけじゃなく、類似だって悲しむだろ・・・
そんなことが・・・分からないのか・・・」
すると・・・突然・・・正男はうなだれた。
正男「済まん・・・類似、そしてクリス・・・
俺が守ってやれなかったのがいけないんだ・・・!!
罪は俺にあるんだっ!!」
やはり彼も感情を抑えられない人間の一人なのだろう・・・
彼の拳は震え、唇は噛み締められていた。
そして、彼の頬を涙が伝った・・・
それをナイトメアはただただ無感情な眼差しで見つめるだけであった。
龍飛「正男!戦いはまだ終わってないんだぞ!油断するな!」
正男「・・・そうだ。俺としたことが!(剣を持ち直す」
ナイトメア「残念だな・・・もう貴様に勝ち目は無いww」
彼は指を鳴らした。
すると・・・今まで待機していたと思われる牧山や佐々木、θの軍勢が現れた!!
正男「貴様等も蹴散らされたいか!!」
龍飛「・・・多すぎる。駄目だ!逃げよう!」
正男「黙れ龍飛!絶対にこいつらを倒す!!」
正男は怒りのあまり、正常な判断が出来なくなっていた。
彼には新手の勢は見えておらず・・・
その瞳に映っていたのは、ナイトメア一人のみであった。
ナイトメア「こいつらを蹴散らせww」
正男「誰が蹴散らされるか・・・!!」
龍飛「よせ正男!明らかに不利だぞ!!」
正男「・・・ぐっ!!」
彼は突然、剣を落とした。
遂に疲労が限界に達したのだろう・・・
メグ「無理するから・・・」
クリス「早く行きましょうよ。」
正男「お前・・・」
クリス「さっきの私の言葉は無かったことにして。
貴方が生きる価値を教えてくれたから・・・死ぬ必要なんて無い。
でもそれは・・・貴方にも言えることなのよ。」
龍飛「・・・・・・」
クリス「死んじゃ駄目・・・」
そう言うと彼女はまた泣き出した。
正男「・・・俺が愚かだった。」
彼は再び落ち着きを取り戻した。
正男「よし、飛行艇に乗れ!!」
龍飛「分かった!(乗り込む」
メグ「早くっ!クリスも・・・(龍飛に続いて乗り込む」
クリス「うん・・・(メグに続いて乗り込む」
牧山「逃げる気か貴様等!」
正男「今回は倒せなかった・・・だが、この復讐はいつか必ずする。
類似の恨みを晴らすためにな!!」
そう言うと彼は飛行艇に乗り込んだ。
直後、搭乗口は閉められ、飛行艇は離陸しはじめた。
佐々木「あっ!」
θ「畜生!待ちやがれ・・・」
その声の届く前に、飛行艇は彼方の空へ消え去った。
不気味なる紫色を帯びた夜明けの空へ・・・
牧山「逃げられたな・・・」
佐々木「次で仕留めればいいさ。」
ナイトメア「いや・・・
その必要も無いww」
そういう彼の目も、不気味な光を帯びていた・・・
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~数十分後の飛行艇内部~~
正男「・・・・・・」
クリス「・・・・・・」
龍飛「何黙ってるんだよお前ら。(飛行艇を操縦しながら言う」
飛行艇内部の空気が重くなるのを感じてはいたが、
龍飛はそう切り出せずにはいられなかった。
龍飛「俺達がこんなことじゃ駄目だ。
気をしっかり持て。」
正男「確かにそうだな・・・」
メグ「あ、もうそろそろグレイテンプルに着くよ。」
正男「・・・浩二や和差夫が知ったら何と言うだろう。」
一同「・・・・・・・」
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~十数分後・グレイテンプル~~
浩二「全く・・・クリスは何処に行ったんだ?」
ハルバート「ん?あの音は・・・」
和差夫「飛行艇だ!兄さん達だよっ!!」
浩二「出迎えに行こう!」
~~その頃の正男達~~
キィィィィィィン・・・ガシャン(飛行艇着陸音
龍飛「着いたぞ。降りよう・・・」
搭乗口が開き、4人は飛行艇から降りた。
浩二「お帰り兄さん!!」
和差夫「あれ、クリスさんそこに居たんですか。」
ハルバート「早かったですね。決着は・・・?」
4人の表情が変わる
正男「皆・・・話さねばならないことがある。
広間に行ってくれ・・・」
浩二「・・・?」
出迎えた3人は怪しみながら、正男達と共に広間に行った。
~~グレイテンプル・広間~~
浩二「それで?話っていうのは・・・?」
龍飛「お前達の援軍は・・・一人残らず
ナイトメアの闇水晶の生贄となってしまった・・・」
兵士達の間にざわめきが起こる
兵士1「馬鹿な・・・!!」
兵士2「ナイトメアという奴はそこまで恐ろしい魔力を持っていたのか・・・」
兵士達「ザワザワザワザワヒソヒソヒソヒソ」
ハルバート「静まれ!!」
シーン・・・
メグ「それともう一つ・・・」
正男「粛清者ハデス、つまり類似のことだが・・・
彼は・・・
ナイトメアに殺された・・・」
束の間の沈黙が辺りを包み込んだ。
和差夫「類似兄ちゃんが・・・」
浩二「兄さん・・・それは本当なの・・・?」
正男「・・・・・・」
浩二「類似が・・・そんな・・・うわぁぁぁぁぁぁぁっ(泣」
和差夫「兄さんっ!類似兄さん・・・(泣」
龍飛(そうか、類似って奴も正男達の兄弟だったのか・・・)
正男「彼の遺骨は無いため葬儀は行えないが・・・せめて喪に服そう。」
クリス「類似・・・類似ぃぃぃぃぃぃぃっ(泣」
正男「伝えたいことは・・・それだけだ。
皆・・・解散・・・して・・・く・・・れ・・・
・・・ぐっ!!」
メグ「あっ!!」
正男は突然、その場に仆れた。
ハルバート「!?」
龍飛「どうしたっ!!」
メグ「戦いすぎたからかな・・・」
ハルバート「とりあえず医務室に運べ!!」
正男「う・・・がはっ!!(気絶」
龍飛「担架を持って来い。俺とハルバートで運ぼう。」
* * * * * * * * * * * * * * * *
数時間後・・・
* * * * * * * * * * * * * * * *
~~グレイテンプル・医務室~~
正男「・・・ハッ(目を覚ます」
メグ「気がついた?」
正男「あれ、俺はどうしてここにいるんだ・・・?」
メグ「突然倒れたでしょ。覚えてないの?」
正男「そうだったn・・・ぐっ!(吐血」
メグ「うわっ・・・大丈夫?」
正男「・・・・・・ああ。」
メグ「いつも無理ばっかりするんだから。
たまには自分ひとりで戦おうとしないで、仲間に任せなよ。」
正男「心配してくれてるのか。有難う。」
メグ「どういたしましてww」
正男「それより今何時?」
メグ「もう5時よ。」
正男「そうか・・・
時の経つのは・・・早いものだな。」
彼の言うとおり、時の流れは遅いようで早い。
ムダルィがナイトメアと化してから6年が経っていた。
正男は己の目が黒いうちに、ナイトメアを倒さねばならないと思っていた。
だが・・・運命というものは時に無慈悲であり、冷酷であった。
正男「・・・うっ!がはっ!!(吐血」
メグ「!?」
正男「く・・・苦しいっ!
ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
メグ「傷口が開いてるっ!!」
彼女は急いで呼び出しのボタンを押した。
正男が倒れた原因は、力の使いすぎだけではなかった。
あの時のナイトメアによる一閃に呪いが掛かっていたのである。