長編4プロローグ~開戦への備え~

防衛軍が解散し、残る勢力はI・G・E、そして十二使徒軍のみとなった。
相反する意志を持った二者が共存できる筈など無く・・・
戦いの火蓋は今、切って落とされようとしていた。

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~~I・G・E本部~~


兵士1「報告です!先程、ナイトメア・ウィザードの本拠地が発見されました!
   遂に・・・戦争です!」


ブライアン(・・・いよいよ俺の望む展開となったかww)


兵士1「皇帝閣下は明日後迄に、本部にいる全兵員を召集せよと仰せられました。」


ブライアン「了解した。
     直ちに我が大隊は出撃準備に掛かる。」


兵士1「では皇帝にその旨を伝えておきます。」


そう言うと兵士1は退出した。


ブライアン「計画実行と同時に・・・復讐をせねばならんな。
     三賢神め。覚悟しておくがいい・・・」


彼が言い終わるや否や、不気味な眼光を帯びた茶髪の男が現れた。


???「その意気だ・・・ww
  俺とお前がいれば十二使徒など一捻りだ。」


ブライアン「・・・貴様もこの戦いに参加するのか。アサシン。」


アサシン「当たり前だ。今こそ我が妖刀を使う時。
     この絶好の機会を逃してはならんww」


その時、突然・・・
彼は刀を抜き払い、ブライアンに襲い掛かった!


ブライアン「・・・ww」


アサシンは彼の頭上で刀を止めた。


アサシン「何故避けようとしなかった?
    戦場であったらとっくに切り伏せられていただろう・・・」


ブライアン「貴様が本気であったならそれなりの対処はした。
      だがその眼光からは殺意を感じられん。
      俺を試そうとしたんだろう。見え透いているぞww」


アサシン「・・・その通り。お前には参ったよ。」


ブライアン「ところで・・・お前の大隊の準備は完了したのか?」


アサシン「当たり前だ。いつでも出撃できる。」


ブライアン「そうか・・・ならお前は暇だな。
     少し手伝って貰いたい事がある。
     スコーピオンアザトホースの最終点検だ。」


アサシン「・・・まさかお前、アレを実戦に投入する気か。
    止めておけ。慣れたお前ならアザトホースを自在に操ることは出来るだろう。
    だがスコーピオンをあの兵士達が扱えると思うか?」


ブライアン「その点は心配するな。先程スコーピオン200機全てに制御装置を搭載した。
     万が一操作の誤りなどがあった場合は人工知能が作動し、
     自動操縦に切り替わるようになっている。」


アサシン「ほう。」


ブライアン「さて・・・皇帝に報告をせねばならんな。
     そこに居る兵士。皇帝にこう伝えよ。
     "ブライアン率いる大隊は出撃準備を完了した"と。」


兵士2「イェス、サー。」


兵士2は退出した。


ブライアン「・・・(アサシンのほうを振り向く
     残るは兵器の最終点検のみ。
     お前は左翼に投入する100機のスコーピオンを点検しろ。
     俺は右翼の100機と、アザトホースを確認する。
     では直ちに第三倉庫へ向かってくれ。」


アサシン「その前に一つだけ言いたいことがある。」


ブライアン「何だ?」


アサシン「・・・皇帝には気をつけろ。
     奴はお前の統率力や戦闘能力、それに策略を妬んでいる。
     下手をすると・・・奴はお前を殺すであろう。」


ブライアン「・・・だから何だ?」


アサシン「恐れないのか?」


ブライアン「何を言っている。皇帝様は偉大だ。
     彼に殺されたとしてもそれは名誉なのだ。」


アサシン「・・・貴様もあの皇帝の傀儡か。
     愚か者め!見損なったぞ・・・」


彼はそう吐き捨てて、ブライアンの元を去ろうとした。
その時・・・


ブライアン「待て。先程の言葉からは反逆の意が伺われた。
     直ちに貴様を捕らえ、皇帝の前に引っ立ててやる!」


アサシン「好きにするがいい!あの下僕に頭は下げぬわ!」


ブライアン「・・・それは本心からだな。
     ならばこちらも警戒する必要は無い。
     貴様にも我が計画を打ち明けるとしよう。」


・・・・・・(ブライアンがアサシンに計画を話す


アサシン「フ・・・ハハハハハハ!
     驚いた。既にそのような綿密な計画を練っていたとはな!」


ブライアン「静かにせんか。下手をすれば失敗しかねんのだぞ。」


アサシン「分かった分かった。とりあえず点検に行って来るぞ。」


ブライアン「頼んだぞww」


帝国の野望の影で動き出した彼らの陰謀・・・
それを知る筈も無く、皇帝は着実に戦争の準備を進めていた。

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~~その頃のナイトメア~~


ナイトメア「・・・・・・」


牧山「どうした?」


ナイトメア「早まった・・・まだ正男を殺すべきではなかったのだ。」


佐々木「弱音を吐くなどお前らしくも無い。何故そう思った?」


ナイトメア「機械兵のスパイによると、I・Aはタートルプレーンズ、
     およびサンフェリアプレーリーに、
     I・G・Eという新帝国を建立したらしい。」


牧山「それは知っているが・・・」


ナイトメア「連中は思ったより早く防衛軍を降伏させたようだ。
     さらに新情報によると、奴等は・・・
     既にこちらの居場所を突き止めている・・・」


佐々木「チッ・・・」


ナイトメア「連中は兵士を出撃させようとしている。
     恐らくは我が軍を叩き潰す為であろう・・・」


牧山「・・・戦争になるのか?」


ナイトメア「その通りだ。さて、どうしたものか・・・」


佐々木「いい案がある。」


ナイトメア「何だ?」


佐々木「・・・十二使徒は何のために居る?奴等は最高神であるお前の僕の筈だ。」


牧山「それで?」


佐々木「彼らを利用しない手は無い。」


佐々木はナイトメアに何かを囁いた。


ナイトメア「・・・成程。そうすれば俺達は無駄な戦いをすることが無い。
     さらに十二使徒の戦意を上げることが出来るなww」


佐々木「早速十二使徒をここに呼ぼうww」


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次の日・・・

~~旧防衛軍基地~~


現在、この基地はトリトンの軍勢が管理していた。
そして今日、何を思ったか、彼は古くから親しい連中を基地に誘った・・・


トリトン「急な誘いで悪かったが、よく来てくれたな。」


リゲル「出撃は明日だな・・・」


マゼンタ「楽しみーww」


トリトン「さて、皆に集まってもらった訳を話そう。
     まず伝えるべきことがある・・・皇帝様の命令により、
     俺が攻撃部隊長となったことだ。」


シルバー「やはりそうだったか。兵士の噂は間違っていなかったな。」


エミー「あれ?隊長はブライアンじゃなかったの?」


トリトン「いや、皇帝は奴のことをこう罵っていた。
    "I・G・Eに不必要な人間である"と・・・
    とにかくダリウス卿は俺を信用してくださった。だから依存は無いだろう?」


シャドー「まあ・・・な。」


リゲル「しっかりやってくれよww」


トリトン「それはいいとして、次に行うのは・・・
    大隊の編成の発表だ。」


シャドー「おっww」


シルバー「さて、どのような組になっているのか・・・」


トリトン「一旦静かにしろ。
    ・・・只今、発表する。」


~第一大隊~

・隊長:シルバー

・副隊長:エミー


シルバー「お前とかよ・・・」

エミー「まあよろしくww」


~第二大隊~

・隊長:アサシン

・副隊長:マーズ


マーズ「アサシン来てないな・・・呼ばれなかったのか。可哀想にww」


~第三大隊~

・隊長:シャドー

・副隊長:ヴィーナス・・・内輪を意識しすぎたOTL


シャドー「ダガー5兄弟の末っ子か。実力は怪しいな・・・」

ヴィーナス「大丈夫よ。期待は裏切らないわ。」


~第四大隊~

・隊長:ウラノス

・副隊長:マゼンタ


マゼンタ「迷惑かけないでよねっ!」

ウラノス「こっちのセリフだ!」


~第五大隊(機甲師団)~

・隊長:ブライアン

・副隊長:マーキュリー


マーキュリー「奴が隊長とはな。本来ならば立場は逆であったはず。」

トリトン「お前・・・もしここにブライアンがいたら確実に殺されるぞ。
    協調性を重視して戦わねば駄目だぞ。慎め。」


~第六大隊~

・隊長:ネプチューン

・副隊長:レイピア


ネプチューン「俺の命令に従え。さもなくば斬る。」

レイピア「その命令の質にもよるがなww」


~第七大隊~

・隊長:トリトン(全大隊長)

・副隊長:リゲル


トリトン「いい活躍を期待してるぜww」

リゲル「お前こそ頑張れよww」


トリトン「・・・と言うわけで、七大隊の編成発表を終了する。
    名前を挙げられた者は全員、2万人の大隊の運命を握っているのだから・・・
    一致団結して、皇帝の名に恥じない戦い方をせねば駄目だぞ。」


一同「了解!」


トリトン「戦いは明日だ。
    そこで・・・それぞれの大隊の任務を告げる。
    まず、俺の率いる第七大隊はこのタートルプレーンズ基地にとどまる。
        必要があれば攻撃部隊に援軍を送るが、それ以外の目的では基地を出ないだろう。」


リゲル「俺たちの隊だけでいいのか?」


トリトン「この隊は全ての隊で最も人数が多いからな。
    基地を守るには十分だろう。
    ・・・次に、第三大隊、第四大隊はグレイテンプルに戻ってくれ。
    十二使徒勢が攻めてきた時の守備を頼む。」


シャドー「前線で戦えないのが残念だな。」


トリトン「そのほかの隊は今すぐ本部に帰還してくれ。
    話したいことは以上だ。解散!」


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その頃・・・

~~ダークキャッスル・覇者の間~~


中林「いきなり集まれとは・・・どういうことだ?」


モーガン「もしや昇進か!?」


メタルセイバー「それは無い。少し前の俺たちの戦果を考えると・・・」


リリス「あれ?怪我治ったんだ。」


ブラッド「俺の功だな。これでも俺は元軍医でね。」


ヘイト「そうだったんだ・・・シラナカッタヨww」


ギルド「・・・・・・」


ジム「真利夫め。今度こそ叩き潰す。」


炎竜「恨み重なる人間共、そして四天王に復讐を・・・」


スティーヴ「そう焦るな。チャンスはいくらでもある。」


ジャンキー「オー、イェア!俺は今日も絶好調だぜぇ!」


牧山「ナイトメアから話がある。
  まずは座って聞いてくれ・・・」


ジャンキー「スルーか」


ナイトメア「さて、集まってもらった訳を話そう。
     ・・・お前達の昇進のことだ。」


モーガン「ホラミナサイww」


スティーヴ「昇進だと!?」


メタルセイバー「マジかよww」


ナイトメア「ただし、条件がある。
     ・・・その前に、こう決めた経緯を話そう。」


佐々木「まず話すべきは・・・新勢力のことだ。
   奴等は防衛軍を降伏させ、西部に帝国を作り上げた。」


ブラッド「連中を甘く見ていたのが間違いだったな・・・」


ナイトメア「そして、先日送った機械兵のスパイによると・・・
     連中は我が軍を潰すために、軍備を整えているそうだ。
     おそらく出撃は一週間以内・・・早ければ明日になるだろう。」


ギルド「潰せばいいだけの話だ。」


牧山「その通り。今回はお前達十二使徒に戦ってもらう。
   今からナイトメアがその際の注意を発表するので聞いてくれ。」


ナイトメア「まずは軍だが・・・一人一人におよそ5000の機械兵を分け与えよう。
     これは勿論、自分で増産していい。」


炎竜「一人一人ということは・・・全員別行動をするということか。」


ナイトメア「その通り。故に・・・
     これからは四魔将、二凌将、最高神従属、そして四征将などの称号を取り上げる。
     そしてお前らは・・・個人で戦うのだ。」


ヘイト「そうか・・・」


中林「お前どうするんだよジャンキー・・・誰にも頼れなくなるんだぞww」


ジャンキー「ウ・・・ウルセェナァ!!」


佐々木「いや、別にいい。
   だが・・・それは大きなポイント削減の対象になる。」


リリス「ポイント?どういう事?」


ナイトメア「このポイントは俺達・・・
      つまり神格化した者がお前等につける、いわば成績のようなものだ。
      そしてこれが今回の昇進の条件となる。



      溜めたポイントがノルマ以上になった者は・・・
      

      ・・・神格化することができる!・・・内輪を意識しすぎたOTL


ブラッド「何っ!?」


スティーヴ「神格化か・・・ww」


ヘイト「よーし、俺が一番最初に神格化するぜ!」


θ「ところで、ポイントを溜めるにはどうすればいいんだ?」


ナイトメア「簡単なこと。帝国軍とひたすら戦い続ければいい。
     その結果に応じて加点・・・若しくは減点する。
     では分かれて行動を開始せよ。健闘を祈る。」


こうして・・・十二使徒はI・G・Eを防ぐべく、ダークキャッスルを出た。
残されたナイトメア及び三賢神は、ルシファーに乗って何処かへ行ってしまった・・・


・・・戦いの始まる前日の話である。


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オープニングへ

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